みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。
前回は第1石油類のうち酢酸エチルについてご紹介したので今回は、第1石油類のうち「アセトン」について見ていきたいと思います。
アセトンは、有機溶剤として多く用いられる他、マニキュアの除光液やプラスチック系接着剤など用途は多岐にわたり、以下のような特徴があります。
特徴
▪無色透明の液体
▪引火点が低い(-20℃)
▪沸点が低い(56℃)
▪水によく溶け、アルコール、ジエチルエーテル、クロロホルムなどにもよく溶ける
▪過酸化水素、硝酸と反応し、発火することがある
前回、ご紹介しましたが、特殊引火物と異なり、第1石油類には、水溶性と非水溶性の区別があり、前回までに取り上げた第1石油類は、非水溶性でした。
第1石油類のなかでは、今回取り上げたアセトンと次回に紹介するピリジンが「水溶性」に区分されます。
過去の本試験でもアセトンは水に溶けないという誤った選択肢が出題されていますので、この点について、意識的に押さえておいて下さい。
その他の点として、過酸化水素や硝酸といった第6類に分類される酸化性液体とは相性が悪く、両者が反応することで、発火の危険性がある点を確認しておくと良いでしょう。
今回は、第1石油類のうちアセトンについてご紹介しましたので、次回は、第1石油類のうち「ピリジン」についてご紹介していきたいと思います。