危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

キシレンとは

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、第2石油類のうち「クロロベンゼン」についてご紹介しましたので、今回は、第2石油類のうち「キシレン」について見ていきたいと思います。

キシレンは、石油中に含まれ、薬剤等の原料として用いられています。一口にキシレンと言っても、オルトキシレン(o-キシレン)、メタキシレン(m-キシレン)パラキシレン(p-キシレン)の3つの異性体があり、それぞれ、引火点は30℃前後とわずかに異なっており、以下のような特徴があります。
 
▪ベンゼン核を有する無色透明の液体
▪オルト、メタ、パラの3種類の異性体がある
▪引火点は、33℃(オルト)、28℃(メタ)、27℃(パラ)である
▪霧状にすると、常温でも引火の危険性がある
▪流動したときに静電気を発生しやすい
▪芳香を有している
蒸気比重は空気より重い(蒸気比重は3.7)
▪水より軽い(液比重が1より小さい)
▪水に溶けず(非水溶性)、ジエチルエーテルに溶ける

なお、異性体とは、同じ数、同じ種類の原子を持っているが、違う構造をしている物質のことです。

また、試験対策としては、「蒸気比重は空気より重い」という点を押さえておいて下さい。

今回は、第2石油類のうち「キシレン」についてご紹介しましたので、次回は、第2石油類のうち「1-ブタノール(n-ブタノール)」についてご紹介していきたいと思います。