危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

第2石油類に関する過去問⑧

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、第2石油類過去問のうち「酢酸」についてご紹介しましたので、今回は、「第2石油類の過去問」のうち、「アクリル酸」について見ていきたいと思います。

アクリル酸の性状について、次のうち正しいものはどれか。

1.無臭の黄色の液体である。
2.水やエーテルには溶けない。
3.重合しやすく、重合熱が大きいので発火・爆発のおそれがある。
4.液体は素手で触れても安全であり、蒸気も無毒である。
5.酸化性物質と混触しても、発火・爆発のおそれはない。

それでは、各選択肢を見ていきたいと思います。

1.酢酸に似た刺激臭をもつ、無色の液体です。
2.アクリル酸は、水、エーテル、アルコールなどに任意の割合で溶けます。
3.重合熱は大きく、発火・爆発のおそれがあります。
4.強い腐食性があり、皮膚に触れると火傷を起こします。また、濃い蒸気を吸入すると粘膜を刺激して炎症を起こします。
5.酸化性物質と混触すると、発火・爆発するおそれがあります。

よって、正しいものは3です。

アクリル酸については、キーワードとして「重合」という部分が本試験ではよく問われるところです。重合しやすいため、市販されているものには重合防止剤が含まれているという点は、以前にご紹介した通りです。

今回は、第2石油類の過去問のうち「アクリル酸」についてご紹介したことにより、「第2石油類の過去問」は一通り見たことになりますので、次回からは「アルコール類」についてご紹介していきたいと思います。