危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

クレオソート油とは

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、第3石油類のうち「重油」についてご紹介しましたので、今回は第3石油類のうち「クレオソート油」について見ていきたいと思います。

クレオソート油は、コールタールを分留したときに得られる留出物で、ナフタレン、アントラセンなどを含む混合物です。

線路の枕木など屋外で使用される木材の防腐剤やカーボンブラックの原料、タイヤ用ゴムなどに用いられており、以下のような特徴があります。

▪常温(20℃)では、黒色または濃黄褐色の粘ちゅう性の油状液体
▪引火点が高い(75℃)ため、引火の危険性は低い
▪霧状にすると、常温でも引火の危険性がある
▪発熱量が多いため、消火が困難である
▪臭気がある
▪木材を腐食させる菌類に対し、防腐効力が大きい
▪人体に対し毒性が強い
▪水より重い(液比重が1より大きい)
アルコールなどの有機溶剤には溶けるが、水には溶けない(非水溶性)
▪金属に対する腐食性はない

クレオソート油については、過去の本試験で「アルコールなどの有機溶剤や水によく溶ける。」といった選択肢が出題されたことがあります。

この選択肢は「クレオソート油は有機溶剤には溶けるが、水には溶けない」ため誤りになります。

水に溶けるか溶けないかは、常々、意識して暗記していると思いますが、アルコールなどの有機溶剤に溶けるか溶けないという部分についてもいざ問われると迷ってしまうかもしれませんので、ご注意ください。
今回、第3石油類のうち「クレオソート油」についてご紹介しましたので、次回は第3石油類のうち「アニリン」についてご紹介していきたいと思います。