危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

動植物油類とは②

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、「動植物油類」の導入部分についてご紹介しましたので、今回は「動植物油類のヨウ素価等」について見ていきたいと思います。

まず、ヨウ素価についての確認は、以下の通りです。

ヨウ素価とは、自然発火のしやすさを表す概念です。油脂100gが吸収するヨウ素のグラム数で表します。

また、固化(油が空気中の酸素と結びついて固まる性質)のしやすさを表す概念でもあります。

前回ご紹介した通り、ヨウ素価がキーワードになるというのは、動植物油類を分類する基準になるためです。

動植物油類はヨウ素価の数値によって、以下のように3つに分類することができます。

①乾性油
ヨウ素価130以上の固化により完全に固まる油のことです。主な物品は、以下の通りです。
アマニ油、キリ油、ヒマワリ油など

②半乾性油
ヨウ素価100~130の固化により流動性が低下する油のことです。主な物品は、以下の通りです。
大豆油、綿実油、ゴマ油、ナタネ油など

③不乾性油
ヨウ素価100以下の固化しにくい油のことです。主な物品は、以下の通りです。
ヒマシ油、オリーブ油、ツバキ油、ヤシ油など

また、自然発火しやすい条件は以下の通りです。

ヨウ素価が大きい(乾性油の方が、不乾性油より、自然発火しやすいといえる)
発生する熱が蓄積しやすい
換気がなく、通風が悪い
▪湿気が少ない
▪発火点が低い

ヨウ素価は、自然発火のしやすさに関係してくるため非常に重要です。

今回は「動植物油類のヨウ素価等」についてご紹介しましたので、次回は「動植物油類の特徴等」についてご紹介していきたいと思います。