危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

事故事例と対策とは②

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、「第4類の危険物の取扱い」についてご紹介しましたので、今回からは事故事例と対策のうち「流出事故に関する対策と処置」について見ていきたいと思います。

流出事故に関する対策と処置については、「移動タンクから地下タンクへの注入」や「ガソリン貯蔵タンクに灯油を注入」といった内容が問われます。今回は、以下のように「移動タンクから地下タンクへの注入」をご紹介します。

移動タンク貯蔵所から給油取扱所の地下専用タンクにガソリンを注入しているときに漏れ事故が発生した場合には、以下の処置をとらなければなりません。

▪移動貯蔵タンクの底弁手動閉鎖措置を作動してガソリンの注入を中止し、消火の準備をする
▪ガソリンの漏れ事故が発生したことを従業員と施設内の人達に知らせるとともに、消防機関に通報する
▪事務室および給湯室等の火気設備の火を消すとともに、出入口の扉の閉鎖を確認する
▪避難する際、引火・爆発のおそれがあるため、エンジンを始動させてはならない
▪界面活性剤で乳化しても下水等に流してはならない
▪顧客を避難させ、出入りを禁止するとともに、道路通行人に注意を呼びかける

上記は、あえて暗記するということではなく「事故事例と対策」に関しては、「どうすれば、一度起こってしまった事故について、いかにその被害を最小限におさえることができるか」という視点で考えれば、自ずと正解の選択肢を絞り込むことが多いと思います。

今回は事故事例と対策のうち「流出事故に関する対策と処置」についてご紹介しましたので、次回は、事故事例と対策のうち「事故事例を教訓とした今後の対策」についてご紹介していきたいと思います。