危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

事故事例と対策とは④

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、「事故事例を教訓とした今後の対策」についてご紹介しましたが、今回も引き続き事故事例と対策のうち「事故事例を教訓とした今後の対策」について見ていきたいと思います。

事故事例を教訓とした今後の対策については、まず、場面設定がされていて、それについての対策というかたちで出題されます。

給油取扱所の固定給油設備から軽油が漏れて地下に浸透したため、地下専用タンクの外面保護材の一部が溶解した。また、周囲の地下水も汚染され、油臭くなった場合には以下のような対策が求められます。

▪給油中は吐出状況を監視し、ノズルから空気(気泡)を吐き出していないかどうか注意する
▪固定給油設備は、定期的に前面カバーを取り外し、ポンプおよび配管に漏れがないか点検する
▪固定給油設備のポンプ周囲および下部ピット内は点検を容易にするため常に清掃しておく
▪固定給油設備のポンプおよび配管等の一部に著しく油、ごみ等が付着する場合は、その付近に漏れの疑いがあるので、重点的に点検する

「固定給油設備のポンプ周囲および下部ピット内は点検を容易にするため常に清掃しておく」という対策ですが、「常に」という表現が出てくると「例外があるのでは?」と疑ってしまうかもしれませんが、この部分は、例外のないルールですので気をつけておいてください。

今回は事故事例と対策のうち「事故事例を教訓とした今後の対策」についてご紹介しましたので、次回は、事故事例と対策のうち「屋内貯蔵所での流出事故」についてご紹介していきたいと思います。