危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

燃焼の化学とは

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、「基礎的な物理学及び基礎的な化学」の概要についてご紹介しましたので、今回は燃焼の基礎のうち「燃焼の化学」について見ていきたいと思います。

燃焼とは、熱と光の発生を伴う急激な酸化反応をいいます。物質が燃焼することにより化学的により安定した物質に変化します。とくに物質が酸素と反応して生成した物を酸化物といい、物質が酸素と化合することを酸化といいます。

基礎的な物理学及び基礎的な化学の科目については、しっかりとその現象についてのキーワードや具体例を押さええるようにしていくと良いでしょう。

鉄は酸化するとさび(酸化物)を生じますが、これは発熱と発光を伴うものではないため、燃焼とはいえません。同様の理由で、吸熱反応(気化熱や融解熱)も燃焼とはいえません。また、炎をあげるかどうかは燃焼の要件ではないため、たばこや線香のように炎をあげない無炎燃焼や多量の発煙を伴うが炎をあげない燻焼(くんしょう)燃焼の一種といえます。

燃焼についてのキーワード「熱と光」という点を押さえておけば、その現象が燃焼に該当するかどうかの判断ができるようになります。

今回は燃焼の基礎のうち「燃焼の化学」について、ご紹介しましたので、次回は、燃焼の基礎のうち「燃焼の三要素」についてご紹介していきたいと思います。