危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

引火点と発火点とは

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、燃焼の基礎のうち「燃焼範囲(爆発範囲)」についてご紹介しましたので、今回は燃焼の基礎のうち「引火点と発火点」について見ていきたいと思います。

燃焼範囲の下限界に相当する濃度の蒸気を発生するときの液体の温度を引火点といいます。また、引火点は、空気中で点火したとき、可燃性液体が燃え出すのに必要な濃度の蒸気を液面上に発生する最低の液温でもあります。

引火点に対して、可燃物を空気又は酸素中で加熱すると、点火源(炎や火花など)によらないで、自ら燃焼をはじめますが、このときの着火する可燃物の最低温度を発火点(着火温度)といいます。

同一の可燃性物質においては、引火点の方が発火点より低い数値を示します。

なお、引火点と発火点の他に燃焼点というものがあります。燃焼を継続させるのに必要な可燃性蒸気が供給される温度を燃焼点といい、燃焼点は引火点よりも数度高くなります。したがって、引火点では燃焼を継続することはできません。

試験対策としては、引火点・発火点・燃焼点の3つの意味の違いを理解し、混同しないように注意してください。

今回は燃焼の基礎のうち「引火点と発火点」について、ご紹介しましたので、次回は、燃焼の基礎のうち「自然発火」についてご紹介していきたいと思います。