危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

ヨウ素価とは

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、燃焼の基礎のうち「自然発火」についてご紹介しましたので、今回は燃焼の基礎のうち「ヨウ素価」について見ていきたいと思います。

動植物油のような不飽和成分(二重結合などを持つ物質)を多く含む危険物は自然発火しやすくなります。

動植物油の自然発火は、油が空気中で酸化され、この反応で発生した熱が蓄積されて発火点に達すると起こります。自然発火は、一般に乾きやすい油ほど起こりやすく、この乾きやすさを、油脂100ℊが吸収するヨウ素のグラム数で表したものをヨウ素価といいます。

自然発火のしやすさは以下のようになります。
▪乾性油(ヨウ素価130以上)は自然発火しやすくなります。
▪半乾性油(ヨウ素価100~130)は、自然発火しません。
▪不乾性油(ヨウ素価100以下)は、自然発火しません。
▪石油製品のガソリンや灯油、軽油は、自然発火しません。

なお、乾性油の一般的性状として、比重は、水より小さく、水に溶けません。また、空気中で酸化されやすく、薄く延ばして放置すると、樹脂状に硬化します。とくにボロ布に染み込ませて放置すると自然発火する危険があります。

ヨウ素価については。この試験科目だけでなく、動植物油類の知識が関係してくるため、すでにご紹介している通り、性消の科目で学習した内容を合わせて復習すると効果的です。

今回は燃焼の基礎のうち「ヨウ素価」について、ご紹介しましたので、次回は、燃焼の基礎のうち「混合危険」についてご紹介していきたいと思います。