危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ
クロロベンゼンとは

みなさん、こんにちは。

フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、第2石油類のうち「軽油」についてご紹介しましたので、今回は、第2石油類のうち「クロロベンゼン」について見ていきたいと思います。

クロロベンゼンは、殺虫剤DDTの原料として用いられてきましたが、現在では、染料や除草剤などの合成中間体の原料の他、溶媒としても利用されており、以下のような特徴があります。

▪無色の液体

▪引火点は28℃である

▪燃焼範囲は1.3~10vol%である

▪霧状にすると、常温でも引火の危険性がある

▪流動したときに静電気を発生しやすい

▪特異な臭いを有する

▪蒸気は空気より重い(蒸気比重は3.9)

▪麻酔性がある

▪水より重い(液比重が1より大きい)

水に溶けない(非水溶性)がアルコールやエーテルに溶ける

クロロベンゼンは、同じ第2石油類の非水溶性の灯油や軽油と比べて出題頻度が低いですが、いわゆる個数問題としてその正誤を判断する必要があることがあります。

過去の本試験では、クロロベンゼンの性状として「有機溶剤や水によく溶ける」という誤った選択肢が出題されたことがあります。

クロロベンゼンは有機溶剤にはよく溶けますが、水には溶けません

すでに何回もご紹介しているとおり、第4類の危険物は、「水に溶けるか溶けないか」という点が本当によく問われますので、優先的に押さえておく必要があります。

今回は、第2石油類のうち「クロロベンゼン」についてご紹介しましたので、次回は、第2石油類のうち「キシレン」についてご紹介していきたいと思います。