危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ
電気とは③

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は電気のうち「イオン化傾向と起電力」についてご紹介しましたので、今回は電気のうち「静電気」をご紹介していきたいと思います。

〇定義・特徴等
静止した電荷によって引き起こされる現象のことをいい、物体の摩擦、気体の噴出等や可燃性液体(ガソリンやベンゼンなど)の詰め替え・運搬の際に発生します。

一方、動いている電荷によって生じる現象が電流になります。また、電荷とは、物体が帯びている電気の量であり、正・負の2種類があります。

静電気は、電子の移動が起こり、物質が正電荷または負電荷を帯びることで生じます。このとき、物体間で電荷のやりとりがされますが、その前後で電荷の量(電気量)の総和は変化しません

なお、物質が電荷を帯びることを帯電といいます。箔検電器を用いて、帯電の有無、正と負のどちらの電気を帯びているかを調べることができます。

帯電という現象は、電荷の逃げ場のない不導体で生じる現象です。金属の様な導体では、電荷を与えてもすぐに逃げてしまうので帯電することは基本的にはありません。

〇帯電のしやすさ
帯電しやすい状況は、以下のような条件になります。
▪抵抗が大きい物質であるとき(絶縁体または不導体、不良導体)
▪液体の流動が速いとき
▪湿度が低く乾燥しているとき
▪合成繊維の服を着用しているとき(綿製品より帯電しやすい)
▪加圧された液体がノズル、亀裂等、断面の小さな開口部から噴出するとき
▪液体が液滴(液体の小さな粒)となって空気中に放出されるとき
▪液体相互または液体と粉体等とを混合・かくはんするとき

今回は電気のうち「静電気」についてご紹介しましたが、次回も引き続き「静電気」についてご紹介していきたいと思います。