公務員試験対策講座の講師ブログ

大学2年生から学習をスタートすべきですか?

春先から学習をスタートされる方も多く、受講相談では、大学1年生や2年生の方もお見かけします。
さて、今回は、大学2年生の方に向けた内容です。
本稿は大きく、次の三部構成です。

■大学2年生から無理して始めなくてもいい理由
■大学2年生から始めるメリットがあるのはどんな人?
■大学2年生から始める場合の学習方法

では、さっそく行きましょう。

■大学2年生から無理して始めなくてもいい理由
公務員試験は受験勉強ですから、学習時間の確保等、早く始めること自体にメリットはもちろんあります。
ただ、進路を公務員に確定させなくてはいけないというような特段の事情がないのであれば、大学2年生のうちは、勉強するのは公務員試験でなくてもいいのではないかなと考えています。
公務員試験の講師をしている僕がこのようなことをいうのはおかしく感じるかもしれませんね。
その理由は「途中で息切れしてしまい、結局、試験会場にたどり着くことなく終わるリスク」です。
受験勉強が終わるのは早くても大学4年生の夏です。2年生から見ると2年程度、丸ごと受験勉強の期間が続くことになります。
短期間なら多くの人が頑張れますが、「2年間頑張ろう」と思ってそれを達成するのは一般的に考えてきついと言わざるをえません。
(半年~1年間の勉強期間を設定した受験生でも脱落する割合が一定数いるので…)

講師としては「1年間であれば耐えられたであろう受験生を、無意味に2年間拘束した結果、受験させてあげることができなかった」ということは避けたいと考えています。

大学受験でも、「浪人したら必ず成果が出るか?」と言われたらいかがでしょう。
確かに、高い目的意識を持って複数回浪人することで難関大学に入学する方もいますが、一方で、浪人して偏差値が落ちたというかたもいます。

あくまでも、勉強の期間というのはその人の「目的」とその人の「性格」を合わせて決定されるもので、公務員試験の場合は、多くの人にとって最適解の勉強期間は1年前後だと僕は考えています。

■大学2年生から始めるメリットがあるのはどんな人?
上記のような事情から、不安を煽って2年生からのスタートを無理強いするということはしたくありません。

ただ、状況によっては学習をスタートしてもいいのかなと言える場合が3つあります。
2年生からの学習スタートを考えて折れ荒れる方は、自分が当てはまるかどうか確認してみてください。

(ア)4年生になってからも、「部活を引退する予定は無い」あるいは受験の直前だったとしても「アルバイトをかなりの時間入れておく必要がある」。
例えば、強豪の部活などで引退しづらいケースなどは聞いたことがあります。また、生活のために、直前だからと言ってアルバイトを減らすことができないという方もいらっしゃるかもしれません。

(イ)3年次以降、留学のように長期間、受験勉強から離れる時期が確定している。あるいは公務員試験に割ける時間が他の受験生と比べて制限されることがわかっている。

留学以外にも、資格取得が義務付けられていてかなりの時間を割かねばならない学部の方も当てはまります。
また、教員採用試験等、他の試験との並行を検討している方も該当します。

というような状況であれば3年次、4年次のカバーを2年次でおこなっておくというのも悪くないでしょう。

(ウ)「国税専門官も労働基準監督官も受験する」というように、科目数が多い場合。

■大学2年生から始める場合の学習方法
(ウ)のようなケースであれば、通常より1年早くスタートを切るというイメージでいいでしょう。
ただ、それ以外の場合では3年次からスタートした受験生のように、スクールの全科目をコースで申し込んで、各科目をまんべんなく始めていくというのではなく、あくまでも仕上がりに時間がかかる科目を市販の書籍や単科講座の購入等で、1科目単位で潰しておくというスタンスをオススメします。

具体的には教養分野で言えば数的処理科目、英文理解に苦手意識があるのであれば英文、専門科目で言えば経済原論及び民法といったものが当てはまります。