皆さん、こんにちは。
数的処理科目担当の岩崎郁人です。
「数的処理が難しすぎて困る」というお悩みのひとつとして、
「自分のレベルに合った教材を使っていない」ということが原因の一つに挙げられます。
そうなってしまう理由として、
「難しいものを使って学習すると実力が付くのでは?」という思い込みがあります。
学習初期はやる気があるものですし、
なるべく難しい問題に取り組みたいという気持ちになるのもわかります。
最速で最安値で合格!となれば、ハイレベルな過去問集にいきなり取組み、
どんどん独学で回していくことになりますが、
そんなことができるのはごく一部の受験生です。
また、「一般的に売れている」「親しい人から紹介された」
という理由で書籍を購入する方も多いようです。
しかし、数的処理に関して言えば、スタート時点での力は大きな差があります。
ですから、どんな難しい問題集や解説が淡泊なテキストでも理解してしまう方もいれば、
それでは、解説が不足していてついていけないという方もいます。
「まわりが使っているから」という理由で
テキストや問題集を購入した方にこの傾向が見受けられます。
そのような時、結論としては、
あせらず、平易な問題集あるいは解説講義の活用等の判断をオススメいたします。
「希望の受験先があるのに、最初からレベルを下げてはいけないのではないか?」
と、不安に思われるかもしれません。
安心してください。初級公務員と地方上級や国家一般を比較してみても、
数的処理は基本的に根っこの部分は同じです。
難度が高いと言われている試験になったら、
数的処理で微分積分を駆使するようになるというわけではありません。
では、どのようにして問題のレベルが上がるのかというと、
ひとつは「文章の長文化」です。
問題文が長文化すると当然、処理すべき条件が増えますし、計算量も増えます。
そうなると、ミスが発生したり、見落とす条件が増えたりします。
例えば、濃度算の問題。
食塩水を混ぜるという作業そのものはどの試験種でも基本は同じです。
ただ、難度が上がると、混ぜる回数が増えたり、
混ぜる作業の読み取りが難しくなったりします。
学習初期、解法のパターンがしっかり身についていない状況で、
条件読み取りに脳を使うと、必要以上に疲れてしまうばかりか、
どこができていないかを自分で把握しにくく、
時間の割に実力が身につかないという悲劇につながりかねません。
基本的な例題や、難度評価が易しめとなっている問題を
まずは繰り返すことをオススメいたします。
「とにかく簡単なものから!」です。