年金アドバイザー3級講座の講師ブログ

年金学習のつまずきポイントその3

年金

年金学習における最大のつまずきポイントである老齢厚生年金につき、今回は特老厚を構成する3つの部分について、詳しく取り上げたいと思います。

特老厚は、65歳前に支給される、特別支給の老齢厚生年金です。

①定額部分
被保険者期間の月数に応じて、特老厚の支給額が増えます。被保険者期間1月あたり、おおよそ1,600円ずつ特老厚の支給額が増えます。

報酬比例部分
被保険者期間において稼いだ報酬の総額に比例して、特老厚の支給額が増えます。たとえば、1月あたり400,000円の報酬を得ている人は、おおよそ2,200円ずつ特老厚の支給額が増えます。
③加給年金額
特老厚を受給している人に、特定の要件を満たした配偶者や子がいる場合に、支給されます。支給額は、1人あたりおおよそ225,000円ですが、配偶者に係る加給年金額には、特別な加算があります。

このように3つの部分から構成される特老厚ですが、

1.男子…昭和36年4月1日以前に生まれている
  女子…昭和41年4月1日以前に生まれている

2.厚生年金保険の被保険者期間が1年以上ある 
  (厚生年金に1年以上加入していた)

の2つの要件を満たしていないと、支給されません。

たとえば、昭和37年5月15日生まれの男子であれば、厚生年金保険の被保険者期間がいくら長くても支給されませんし、昭和30年4月8日生まれの男子であっても、厚生年金に加入していた期間が6カ月しかなければ支給されません。

上記の1と2の要件に照らして、ご自身が特老厚の支給を受けられるか、一度ご確認ください。なお、私は平成元年生まれですので、特老厚は絶対に支給されません。。。

次回は、新元号の令和にも触れつつ、②報酬比例部分の額の計算を一緒にやってみたいと思います。