簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

皆さん、こんにちは!
簿記講座担当の小野です。
2018年も終わりとなりました。
今年もフォーサイトおよび簿記講座を受講いただきありがとうございました。

まだまだ低金利が続いている現在ですが、
うまく借金を使って成長している企業があるようです。
例えば、アメリカならアップル、日本ならソフトバンクです。

うまく使うといのは、借金で得たお金で始めた事業から得る利益が、
借りたお金に対して払う利息を上回ればOKというシンプルなことで、
難しいテクニックを使っているわけではありません。
アップルもソフトバンクも、自分たちの核となる事業を持っていて、
それをさらに拡大するために関連する企業を買収しまくっていて、
それがうまくいっているので、借金してするほど儲かる状態なんですね。

ソフトバンクはJ-phone買収(懐かしい!)からキャリアとして大きくなった会社ですが、最近はアメリカの携帯電話会社スプリント、半導体製造会社アームなどなど兆円レベルの巨額買収を繰り返してきてます。
ちなみにTポイントカードの運営会社にも35%出資しているんですね。
ソフトバンクが事業のために集めているお金は約31兆円で(負債・純資産合計)、
そのうち24兆円が借金(負債)です。
つまり、調達したお金の8割方が借金ということです。

アップルはMac、iPad、iPhoneで超巨大企業になりましたが、ここ最近は、
企業に会計システムや業務システムを売り込んだり、AIを活かしたコンサル事業を始めたり、そこに通信機器をセットで売りつけたりと、企業向けの事業を拡大させているようです。
アップルが事業のために集めているお金は約40兆円。そのうち25兆円くらいが借金。
ソフトバンクより少ないですが、6割方借金で資金を集めている。

そんなに借金して大丈夫?って心配になりますが、
どちらも、払う利息なんてほんのちょっとしかない感じです。
ソフトバンクは24兆円の借金に1%の利息を払ったとしても240億円。
一方、事業から得る利益は1兆円! 利息なんて…って感じですよね。
利息の40倍の利益を得ているんですから!
アップルは25兆円の借金に3%の利息(アメリカだからちょっと高金利)
を払ったとしても750億円。
一方、事業から得る利益はなんと、6.5兆円! 利息の100倍近いんです!
こんな状態ですから、もっと借りて、もっと事業拡大って方向になりますよね。

ただ、こう聞くと、うまくいっている事業がある場合に限られる感じがしますが、
どんな状態でも、借金で事業資金を集める方が儲けをより多くできるんです。

簿記を学習した皆さんならおわかりになりますか?
株主からの出資で集めると配当を払わないといけません。
ただし、配当は法人税などの企業に課される税金を差し引いた後の利益を株主に分配することです(2級)。
一方、借金で資金を集めると利息を払いますが、
これは経費として扱われ、その分税金が安くなります(3級)。
つまり、借金してお金を調達すると、実質的に、国が税金割引という形で、
企業が払う利息を一部肩代わりしてくれている状態なので、
利息を払って借金したお金を使う方が、企業にとってお得になるというわけです。
 
これは企業に限らず個人でもいえることで、
住宅ローン減税は個人が支払うべき税金を国や自治体が一部肩代わりしている例ですし、
借金ではないけど、ふるさと納税も国や自治体の負担で個人が潤っている例ですね!
 
今後、私たちが生きていく日本はますます人口減少が進み、財政が悪化していきます。
そんな中でしっかり生きていくためには、
生活の基盤となるお金についてもっと知っておかなければなりません。
がんばって勉強しましょう!



小野正芳

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