皆さん、こんにちは。
簿記講座担当の小野です。
だんだん、春っぽくなってきました。眠くならないように!
今回は「営業外支払手形」の処理について取り上げます。
以前も取り上げましたが、ご質問が多いことから再度取り上げたいと思います。
「営業外支払手形」については、
手形代金に含まれる利息の金額の求め方が分からないというご質問が多いようです。
例題)
当期首に備品\1,000,000を購入し、3月末、6月末、9月末、12月末に
支払期限が到来する\275,000の手形を振り出した。3月末の仕訳を示しなさい。
解答・考え方)
商品売買以外で手形が使われる場合、
その手形を「営業外支払(受取)手形」として処理します。
本問では\1,000,000の備品を購入した際に、
\275,000の手形を4枚振り出したので
\1,100,000を支払うことを約束したことになります。
したがって、備品本体の\1,000,000と支払額\1,100,000の差額\100,000は
代金を後で支払うことによる利息となり、
備品購入時(期首)には、次のような仕訳をすることになります。
期首 (借)備 品 1,000,000
(貸)営業外支払手形 1,100,000
前 払 利 息 100,000
利息は時間の経過とともに生じるものですから、
購入した瞬間に全額が「支払利息」(費用)にされるのではなく、
「前払利息」として計上しておきます。
利息全体が\100,000で4回に分けて支払うのですから、
1回当たりの利息相当額が\25,000と計算できます。
そして、時間が経過する(支払手形を決済する=3月末、6月末、9月末、12月末)たびに
「前払利息」を「支払利息」にします。
決済時(借)営業外支払手形 275,000 (貸)現 金 275,000
支 払 利 息 25,000 前 払 利 息 25,000