簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

皆さん、こんにちは!
簿記講座担当の小野です。
暑いし、ムシムシしてきたし、快適な環境を作るのが大変ですね!

 6月は株主総会のシーズン。トヨタ自動車の売上が30兆円を超えた、ソフトバンクの営業利益が2兆円を超えたなど、決算発表が続いています。この決算発表、どんな目的で、誰に対して報道されているのでしょうか? 私たち個人にどんな関係があるのでしょうか? 簿記を勉強にするにあたって、確実に押さえておきたいところです。

 決算で作成する決算書(財務諸表)は会社の成績表。会社がやってきたことの成果を、会社の関係者へ伝えるために発表されます。最も関係している人は、会社に元手を出している株主ですね。株主が元手を出して会社が作られて、株主に選ばれた取締役が会社を運営しています。取締役は、株主に雇われて会社を運営している人達だから、会社(取締役)が、株主に、「今年はこの辺をがんばったよ! 来年はこの辺をがんばってよくする!」って報告しなきゃいけないわけです。

 子どもが親に成績表を見せるみたいな感じですが、この制度の基本はそこです。子ども(会社)が何かを一生懸命やってすごい成果を出せば、親(株主)は子ども(会社)を褒めますし、逆に、子ども(会社)がマズイことをすれば親(株主)は子ども(会社)に軌道修正させるわけです。3月末締めの会社は、5月中に成績表を作って株主に見せて、6月中に株主総会を開いて、褒められたり、軌道修正されたりすることになります。

 ただし、資本主義社会での決算は株主以外の人達にも多くの影響を与えるということを知っておかなければなりません。
 例えば、トヨタが倒産してしまうと、社員が失業してその家族が困るだけでなく、トヨタと取引している会社の従業員、家族も大変なことになります。また、トヨタ車を所有しているユーザーも修理を受けられなくなったりして困りますね。さらに、トヨタの車を使って商売をしている会社のサービスも受けにくくなってしまいます。ヤマト運輸の配達トラックの多くはトヨタ製ですし、コンビニに商品を配送しているトラックも日野トラック製だったりします。要は、トヨタが倒産してしまうと、私たち市民は宅配便を受け取れず、コンビニでサンドイッチを買えなくなるかもしれないということなんです。
 そんなことが連発すると社会が混乱して、私たちの生活がガタガタになりますね。だから、株主は、決算書に書いてあるいろんな情報を見て、会社が株主のために成果を出して   いるかだけでなく、社会に貢献しているかどうかをチェックしなきゃいけないのです。
 社会全体に大きな影響を与えてる会社の決算書の作り方を学ぶのが簿記の学習です。
 だから、私はこう思うんです。日本で医師・弁護士・会計の資格は3大難関資格といわれていますが、医師は国民の命を守り、弁護士は国民の権利を守り、会計士は国民の生活を守っているから難しいんだ!って。その中でも私たちが当たり前に宅配便のサービスを受けたり、サンドイッチを購入できる環境を維持してくれている会計士の仕事って、特に重要なのではないか!って。
 でも、会計士ってテレビドラマにもならないし、地味だから、みんな、会計士の大切さを実感してくれないんですよね(悲)。医師や弁護士のドラマはたくさんあり、派手な法定のシーンや派手な手術のシーンがあって、医師・弁護士に憧れる若者を生み出していると思うんですが、会計士のドラマってないから、将来会計士になりたい!って小中学生はなかなかいないんですよね。テレビ局の方! 会計士にスポットをあてたドラマを作って下さい!



小野正芳

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