簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

 皆さん、こんにちは。

 資格試験の勉強をすると、様々な知識を身につけることができます。

 簿記の勉強をすれば、売買目的有価証券の時価評価についての処理ができるようになります。売買目的有価証券とは「短期間で売却する目的購入した株式および債券」です。つまり、時価が値上がりしたら売却して儲ける目的で購入した株式や国債などの債権です。債券とは借金の証明書であり、国債とは国が借金をしている証明書です。ですから、国債を買うというのは国にお金を貸すということを意味します。その国債に時価がつけられて、毎日変動するわけですね。国というつぶれる可能性が非常に低い組織の借金の証明書に時価がつき、それが毎日変動するのです。なぜでしょう? 国にお金を貸した人はほとんど確実に国から借金の返済を受けることができるでしょうから、国債に時価がつくとしても、変動することはほとんどないように思われます。しかし、現実は国債の時価が変動するんですね。

 なぜ国債の時価が変動するのかを知っても、簿記検定では1点にもなりません。しかし、なぜ国債の時価が変動するのかを知っていると、簿記の実務を始めたときに非常に役に立ちます(どのように役立つのかについては、皆さんご自身で体験してください)。

 また、検定試験では実際の社会の動きを反映しているかのような問題が出題されることもあります。2008年9月、リーマンショックが起きました。リーマンショックによって、現実社会の株価は暴落しました。すると、それまで評価益を計上させることが多かった簿記検定試験のなかでも株価が暴落したんですね。「90万円位の株式の時価が60万円に下がった」という問題だったと記憶しています。1/10にすれば現実社会の日経平均株価に近い数字です。

 ITパスポートでも、初級シスアド時代にISDNが試験範囲に含まれていましたけれども、ADSLの爆発的普及でISDNの問題はほとんど出題されずにADSLの問題ばかり(それもスプリッタの話が多かった)出題されていたように記憶しています。

 「あぁ、結構、資格試験って現実を反映しているんだな」と思った今日この頃です。



小野正芳

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