簿記講座の講師ブログ

それは可能なの?

 皆さん、こんにちは。

 テレビで安さを競う自動車保険のCMはもう珍しくなくなりましたね。

 頻繁に、「他社よりも安くなります! とにかく、お見積もりを!」って言ってますよね。私もそんなCMに誘われてもう10年以上、通販の自動車保険に加入しています。

 つい最近、「あれっ」と思うことがありました。某社のCMにて「△△(車種)なら、最安○○円」って宣伝してたんですね。皆さんもよくご存じのように、この手の宣伝の場合、画面の隅っこに小さな字で書いてある情報が非常に重要です。ですから、画面をくまなく見てみると、やはり小さな字で画面の端っこのほうに「30歳、20等級の場合」って書いてあるわけです。

 皆さんもご存じの通り、自動車保険では事故を起こした人と無事故の人の保険料に差を付けるために、「等級」という仕組みがありますね。新規加入時は6等級からスタートして(割引率10%)、事故がなければ1年で1等級あがります。翌年は7等級となり、割引率が20%となるわけです。つまり、1年間無事故だった人は保険料が10%安くなるわけですね。

 新規加入は早くても18歳の時でしょう。だって、18歳にならないと四輪の免許を取れないのですから、車も買えませんよね。物理的に16歳でも車を買うことはできるでしょうが、車を持った16歳の子が保険の申込をしてきても、それを引き受ける保険会社はないでしょう(あったりして)。

 ということは、18歳ですぐに車を購入し、保険に入り、無事故のまま30歳になっても12等級アップして、6等級から18等級までしかあがらないはずなのでは? とすると、「30歳、20等級の場合」ってどうやったら達成できるのでしょう? もちろん、会社がCMで宣伝しているくらいですから、何らかの優遇策が適用されて「30歳、20等級の場合」という状況があり得ないことはないと思いますが、非常にレアケースになるのではないかと思うわけです(最安の保険料をCMで提示しておいて、見積もりをとらせた上で、「お客様の場合はこういう理由で最安保険料を適用することはできません」なんてことはないはずです)。

 外貨預金でも「3ヶ月定期金利12%!」って、大々的に宣伝しますけど、端っこのほうに「実際にお客様にお支払いするのは3ヶ月分です」って書いてありますよね。冷静に考えれば誰でも「3ヶ月分で3%くらいの利息になる」って計算できるんでしょうが、そういった宣伝方法がなくならないのはなぜでしょうね。