簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

 皆さん、こんにちは。

 とうとう倒産してしまいました。国内唯一のメモリ製造会社であるエルピーダメモリが倒産してしまいました。エルピーダは大手メーカー(NEC、日立、三菱)のメモリ製造部門が合併・独立した会社だそうです。大手メーカーは、1980年代、世界中でメモリを売りまくっていました。今のサムソンのように他国の半導体メーカーを駆逐しながら、世界中でシェアを奪っていき、特にアメリカとは貿易戦争のようになったこともありましたね。

 今、日本がサムソンに脅威を感じているように、世界の先進国のメーカーはNECや日立、またトヨタやホンダに脅威を感じていたわけです。そう考えると、歴史は繰り返すのですね。新興国(のメーカー)が力をつけて、先進国のメーカーの地位を脅かす。

 今の新興国のメーカーが日本のメーカーに対して行っていることを、1970~1980年代は日本のメーカーがアメリカのメーカーに対して行っていたことわけです。ということは、少しの期間は厳しい時代が続くのかな、なんて思ってしまいました。

 1970~1980年代は、日本の製品の品質が飛躍的に上がり、世界中で日本の製品が売れ始めました。特に自動車がその象徴でしたね。同時期のGMでは、労働者の質が下がった結果、製品の質が落ちたという話とセットで語られることが多かったようです。本当なのか笑い話なのかは不明ですが、GMの新車を買ったアメリカ人が車の中で異臭がするのに気づきました。その異臭は日々ひどくなっていきます。どうもドアのほうからにおってきます。ディーラーに持って行っても特に異常はないと相手にしてくれません。でも、あまりにもひどいのでドアを分解してみると、フライドチキンの骨が出てきたという話です。つまり、当時のGMの工場ではフライドチキンを食べながら自動車をつくっているという、品質のひどさを示す例です。その一方で日本人は勤勉でしっかりとした自動車をつくっているという話とセットで語られることが多かったように思います。

 では、現在はどうでしょう? 日本は豊かになりすぎ仕事をすることに意義を見いだすことが難しくなってきました。それに加えて、不景気で就職は厳しいし、給料は上がらないし、将来に明るい見通しなんてもてないというのが社会情勢です。さらに、円高などの経済環境が企業に大きな負担をかけています。そんな中ではどうしても仕事の質が落ちてしまうでしょう。

 だから、しばらくは新興国メーカーの勢いが強く先進国メーカーの勢いは弱い=先進国にとっては厳しい時代が続くのかなと思ったわけです。でも、アメリカは1990年代には完全に復活しました。日本の企業もいずれは復活できると信じて、私もその一部を担おうとも思った次第です。



小野正芳

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