簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

 皆さん、こんにちは。
 
 今回は、「いい商売だなぁ!」と思った話をしたいと思います。
 あくまでも素人(外側)からみた率直な感想ということでご覧いただければと思います。

 さて、私も40歳近くなるとそろそろ自分のマイホームなんてものが欲しくなってきます。FP的(私も一応AFPなんです・・・)にはマイホームを購入して、利息を生み出さない資産に自己資金を投下することほど愚かなことはないということは理解していますが、それだけでは切り捨てられない魅力がありますよね、マイホームには。

 ということで、禁断のマイホーム調査を始めました。とりあえず、何にどれくらいのお金がかかるのか概算できなければ、住宅展示場を回ることすら時間の無駄です。ない袖は振れませんから。じゃ、マイホームを購入するために何がいくら必要でしょう? ネットで検索すればいくらでもそれについて解説しているホームページがヒットします。

 そうすると、土地や建物を購入するための諸費用が膨大に必要となることが分かります。例えば、土地を購入すると不動産屋さんに土地購入価格×3%+6万円の手数料を払うことになります。1,500万円の土地であったとすれば51万円の手数料(プラス消費税です)を払うことになるわけです。そして、その土地を登記しなければなりません。登録免許税という税金を支払うことになりますが、これがおおむね公示地価の70%×1.5%です。先ほどの土地の公示地価も1,500万円であるとすれば、支払う登録免許税は1,500万円×70%×1.5%で約16万円です。もし、この土地の購入資金をローンでまかなうとするとしましょう。1,500万円借り入れたとします。すると、借入事務手数料がおおむね2%、抵当権設定費用がおおむね10万円で、しめて40万円です。もちろん、借りたお金には利息をつけて返さなければなりませんよ。

 ここまでで購入したのは1,500万円の土地です。その土地を買うためにすでに51万円+16万円+40万円=107万円の諸費用がかかってしまいました。まだ、その土地に建物は建っていません・・・。もう萎えてきました。

 ここで「いい商売だなぁ!」と思ったのはお金を貸してくれる金融機関のことです。
 まず、お金を貸すための事務手数料として私の借入額の2%かかるんです。金融機関がサービスを提供する側で、私がサービスを受ける側です。私は、お金を借りるというサービスに対しては利息という料金を支払います。それ以外に借入時に事務手数料として別途料金を支払わなければなりません。なんだか、納得できません。そんな事務費用は私が払う利息からまかなってくださいよ!

 また、金融機関は私の借入に対して担保を取ります。この場合、私が借入によって購入した土地を担保として差し出さなければならないわけですが、担保となっていることを登記する(抵当権の設定)のための費用まで私もちです。金融機関さん、あなたが担保を欲しいんでしょう? だったら、あなたがその費用くらい負担しなさいよ!

 また、住宅ローンはリコースローンです。仮に私がローンの返済に困るような状態になったとしましょう。借入残高が1,000万円の時に返済できなくなってしまったとします。すると、担保となっている土地が取り上げられ、売却されてしまいます。売却代金が800万円であったとしましょう。この800万円は金融機関に返済されるわけですね。あと200万円足りません。私は残りの200万円の返済を続けなければなりません。

 いい商売だなぁ! 金融機関は貸出に際して、利息以外にも手数料などの名目で料金を取ります。担保を設定するための費用も借り主負担です。金融機関は返済してもらえなくなったとしても担保を取り上げて売却し、何とか回収します。それでも足りなければ、なんとしてでも返済させるわけです。つまり、リスクはほとんどない、おいしい商売ではないですか! だから、企業からの資金需要がなくなって困っている都市銀行がこぞって住宅ローン市場に参加しているんですね。がってん。

 建物でも同じことが繰り返されます。マイホームへの夢が遠のいたというよりも、萎えてしまいました。



小野正芳

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