簿記講座の講師ブログ

幼稚園と保育園

 皆さん、こんにちは。

 うちの長男もとうとう幼稚園に通うこととなりました。次男が生まれたばかりのため、妻はまだ働くことができず、長男は保育園ではなく幼稚園に通うこととなりました。

 そもそも幼稚園と保育園はどのように違うのでしょう? 

 幼稚園は学校教育法にもとづいて設立される機関で「幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長すること」(第22条)を目的としています。一方、保育園は児童福祉法にもとづいて設立される機関で「日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児または幼児を保育すること」(第39条)を目的としています。

 この2つの目的を比べると、いずれも保育することが目的であるように読めます。幼児だけを対象とするのか、乳児と幼児の両方を対象とするのかの違いはあるのでしょうが、保育対象が異なるだけで、やること(保育)は同じであるかのように読めます。「日々保護者の委託を受ける」という文言が保育園の方だけに入っていますが、幼稚園に入園させる場合には、私が幼稚園に出向いて入園手続きをして、毎日通わせているわけですから、幼稚園に対して、保護者が「日々の委託」をしているわけです。その意味でこの点に実質的な違いはないでしょう。

 そうなると、それぞれの法律から読み取ることができる幼稚園と保育園の違いは、対象となる子供だけということになります。いや、「幼稚園の目的は保育することではなく、心身の発達を助長することであり、保育園の目的は保育するだけである」という反論もあるかもしれませんが、幼稚園でも保育園でもやっていることは同年齢の子供に対してはほとんど同じことをやってますよね。

 みんなで歌を歌って、みんなで園庭で遊んで、運動会をやって、遠足に行ってなどなど、異なるプログラムが異なる形で提供されることはほとんどありません。違いといえば、保育園の方が時間が長いですから、保育園にお昼寝の時間があるくらいですかね。ということは、ますます両者の違いが分からなくなってきます。

 その証拠に、最近、保育園と幼稚園を一体化させる(こども園)議論が行われていました。結局、幼稚園側の猛烈な巻き返しで、保育園と幼稚園を一体化させるどころか、さらに設置形態を分割する形になろうとしています(幼保連携型こども園、幼稚園型こども園、保育園型こども園、地方裁量型)。

 預ける側にとってみればどんなメリットがあるのでしょうね?