簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

 皆さん、こんにちは。

 つい最近、民主党と自民党で代表選挙が行われ、多くの報道がなされました。私はいずれの党員でもないので、各候補の主張を聞いても何のアクションも取れません(代表選挙に投票できません)。ただ、ニュースで流れてくるので、耳には入ってきます。

 テレビで自民党の総裁候補者による討論会(のようなもの)が行われていました。そこでは「おいおい大丈夫かよ。ほんとに議会で議論して、外国の政府と交渉できるのかよ。」と思うような主張が展開されていました。

 そこではすべての候補が「TPPへの参加に“例外ない関税撤廃”を求められるならば、TPPには参加しない」と主張していました。もうがっくりですよね。だって「“例外ない関税撤廃”をして自由貿易をしよう」というのがTPP なんですから。これらの候補の主張は、違った例で言い換えれば、「プリンターがきれいに印刷するための道具であるのなら、プリンターを購入しない」と言っているようなものです。もうあべこべであることが分かるでしょう。つまり、これらの候補の主張は、TPPそのものの存在を否定するものであり、そもそも参加するかどうかの意思決定をする対象ではないのです。

 “例外のある関税撤廃”なのであれば、TPPという自由貿易協定を結ぶ必要はありません。すでに現在の世界各国における関税に関する制度は例外のヤマなのですから。“例外のある関税撤廃”は現状維持と同じことです。もっと自由に貿易を行って経済活動を活発化させようとしているときに、「現状維持で行きましょう!」とは誰も言わないでしょう。

 別に私はTPPに参加すべきと言っているわけではありません。日本がTPPに参加するかどうかを、この程度の論理能力の人々に決定させるのは怖いと思っているだけです。でも、時代はまた官僚主導に戻っていますから、それほど心配する必要はないのかもしれませんが・・・。



小野正芳

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