簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

 皆さん、こんにちは。

 やっぱり人間って、そう簡単には変われないですよね。特に年をとると、自分のこれまでのやり方を変えたり、時代の変化について行くことが非常に難しくなりますよね。

 何の話かというと、PCが乗っ取られて他人の悪事の踏み台にされただけなのに、「おまえがやっただろ。認めないと刑が重くなるぞ。」という脅しで有罪にもっていった警察・検察のことです。自分がやられる立場になるかもしれないということを考えると非常に怖いし(なんせ国家権力ですから、どんなに優秀な人でも、個人で対抗するのはほぼ不可能ですよね)、あってはならないことなのでしょうが、その一方で人の習慣を変えるというのも実に大変なんだなと実感した次第です(やられた人のことを考えるとそんなのんきな感想ではいけないのでしょうが・・・)。

 担当刑事・検事は「自白の強要はしていない」といっているそうです(新聞報道によるかぎりは)。でもそれはセクハラ・アカハラと同じで、説得力をもたせるのはちょっと難しそうですね。「認めないと刑が重くなるぞ」という言葉は取り調べをするほうにとってはそれほどめずらしくもない発言でしょう。“強要”ではなく、ある種のご愛嬌みたいなものかもしれません。しかし、一生に一度あるかないかの非日常的な取り調べという環境におかれている被疑者にとってはこれ以上ない“強要”、というより”脅迫”と映るでしょう。しかも、身に覚えのないことで、映画でしか見たことのない塀のなかに入れられるかもしれない恐怖を感じながら「認めないと刑が重くなるぞ」といわれるわけです。その恐怖は相当なものでしょう。そんな環境で「しゃべれば軽くしてやる」と言われれば、もう結果は目に見えます。私のような弱い人間はころっと落ちるでしょう。

 検事が証拠改竄等を重ねて厚生労働省の局長を有罪に追い込もうとした事件が起こるまで、警察と検察にとっては「認めないと刑が重くなるぞ」発言はいたって当たり前の話だったわけです。でも、その事件によって”自白の強要”はおかしいから、そのようなことが起こらないように取り調べの可視化をしようということになったわけです。

 でもやはり、短期間で変わることはできませんでした。人間は変化することが難しいようです。でも変われないのは警察・検察だけではなく、日本の至るところで起こってます。大学の理事長は知り合いの子どもを裏口入学させるし、政治家は受けてはいけない献金を受け取り続けているし、制度疲労を個人の責任に置き換えるのは難しいですよね。

 こどもから「お父さん嫌い」といわれたら、めちゃめちゃ変われるんですけどね。



小野正芳

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