簿記講座の講師ブログ

もうあきらめるしかない?

皆さん、こんにちは。

このブログでも何度か書いてきたことですが、現代の若年層はいろんなところで高齢者層からいろんな名目で、現在および将来の財産を奪われています。現在の収入から社会保険料が差し引かれます。社会保険は若年層にとって期待収益率マイナスの制度ですからそもそも入るインセンティブがない、若年層の現在の財産の搾取ですね。現代生きている世代のために行われる国債の発行による国家事業は、若年層が将来支払う税金からファイナンスされた事業です。若年層の将来の財産を現在に移転させる制度ですね。

これらの世代間の財産移転制度を決めるのは政治家です。その政治家を決めるのは国民です。だから我々若年層は、自らの現在および将来の財産を守るために選挙に行って若年層から高齢者層への財産移転を弱める政策を掲げている政治家を選ばなければなりません。

しかしそれは無理そうです。若年層が選挙に行かないからという若年層の生ではありません。いっても無駄なんです。以下は、先日新聞で公表された各年代ごとの有権者と投票者の推移ですが、若年層は今後しばらくは搾取され続けるであろうことが予想されます。

有権者 投票者
1980年 2010年 1980年 2010年
20歳代 20.8% 12.9% 17.2% 7.8%
30歳代 24.6% 17.3% 24.5% 14.1%
40歳代 20.3% 16.0% 21.7% 15.8%
50歳代 15.7% 15.7% 17.5% 17.8%
60歳代 10.4% 17.7% 11.6% 22.4%
70歳代 8.3% 20.4% 7.5% 22.1%

1980年の有権者・投票者とも、メインは30歳代と40歳代です。この2世代でほぼ半数ですね。ということは1980年代にはこの世代に受ける政治家が活躍していたのでしょう。また、20歳代も多くが選挙に行っていることもわかります。

では2010年はどうでしょう。有権者のメインは60歳代と70歳代です。つまり、1980年にメインだった層が30年後も相変わらずメインなのです。仮に20歳代~40歳代が束になったとしても、60歳代と70歳代をちょっと上回る程度です。30歳代と40歳代は多くが選挙に行っていると思われますが、20歳代はもうあきらめっているのでしょうか、投票率がグッと下がります。

その結果、高齢者の投票比率が上がり、60歳代と70歳でほぼ半数を占めています。さらに1票の格差問題によって地方の票が重みを持っています。一般的には、地方の高齢者比率は都市の高齢者比率よりも高いので、高齢者層の票がより重みを持つことになるわけです。

極論すれば、若年層はすでに頭数で負けていますから、民主国家においては搾取される側にまわるのは当然です。若年層には、もうなにも為す術はありません。今の若年層には、若年層が高齢者層になるまでチャンスは回ってきません。いまのままの少子化が続けば、今の若年層が将来の若年層から搾取できるようになるでしょう。でも2020年頃、財政破綻するという専門家もいますから、そっちが先かも?