簿記講座の講師ブログ

やっぱり同じだと思うんですが・・・

皆さん、こんにちは。

いやぁ、また実施されますね。
地域振興のためという名目のプレミアム商品券。

以前も地域振興券という名称で実施されたことがあります。
住民には自治体から商品券が送られてきて、
地域内で使ってくださいという条件だけがついていました。

使用地域が限られていますから地域振興の役に立ちそうにみえますが、
給付型だったため地域振興・景気浮揚にはほとんど役に立ちませんでした。
そもそも自分のお金で買うはずだった食料品などを買うために
その商品券を使い、浮いた(自分の)お金を貯金する結果になったからです。

しかし、今年実施されるプレミアム商品券は、
住民が自分のお金で商品券を買います。

ここが以前の地域振興券と全く違うところですね。
12,000円分の買い物ができる商品券を、
自治体が10,000円で売り出します
(地自体によって13,000円分の買い物ができる場合もあります)。

住民は10,000円で商品券を買って、
12,000円分の買い物をできます(差額2,000円は税金で補填されます)。

上乗せ分が税金で補填されるとはいえ、
自治体から給付される商品券ではありませんから、
以前実施された地域振興券のように、そもそも自分のお金で
買うはずだったものをその商品券で買って、
浮いた分を貯金するということは原理的には起こらないはずです。
そのため、プレミアム商品券は以前の地域振興券と異なり、
景気浮揚に役立つと主張されます。

でもでも、プレミアム商品券の上乗せ部分は税で補填され、
購入上限額が設けられますから、やっぱり地域振興券と同じ結果になると思うんです。

私が住んでいる自治体だと、今年分で5口(発行価格50,000円分)です。
最大でも50,000円で買って、60,000円分の買い物までしかできません。

一方、今年の私の生活費を60,000円に抑えることはできません
(一家四人ですから・・・)。

つまり、自分のお金でまかなうはずだった60,000円分の買い物を
50,000円で済ませて10,000円を浮かせることができますよね。
この10,000円は税で補填されるのですから、
自分が支払った税金が戻ってきて、それが私の貯金になるということです。

この実質的な返金部分を無駄遣いさせる(?)仕組みを導入しておかないと、
あんまり意味がないと思うのですが、皆さんはどう思いますか?