簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

皆さん、こんにちは。

「年金機構が株式投資で約8兆円の損失を出した」と聞いたら怒りますか?
世の中のメディアはすごく怒っていて、国民にも怒るようあおっています。
個人が解説しているいろいろなブログでも、
「国民よ、怒ろう! 私たちが納めた年金保険料がなくなったのだ!」
と怒っているようです。皆さんも怒りますか?

年金機構は私たちが納める年金保険料を運用しながら、年金給付するための機関です。
そんな年金機構が資産運用で損失が出てしまった。
大事な年金給付に使うお金を株式投資で運用し、
株価が下がったため損失が出てしまった。
これはけしからん!ってわけです。でもでもちょっと待って下さい。
それではあまりに短絡過ぎます!

年金機構は平成13年度に約40兆円の資産をもって活動を始めました。
毎年年金保険料を受け取り、年金を支払うとともに、平成26年までの13年間で、
累計50兆円の利益を得ています。13年で50兆円ですよ! 
世界中を大変な不景気に陥れたリーマンショックも乗り越えて、
東日本大震災による悪影響も乗り越えて、平成26年度末には138兆円の資産を有しています。
 
当然、株式は値動きします。値上がりすることもあれば値下がりすることもあるでしょう。
でも、私たち個人がより豊かになることを目指して経済活動を行う限り、
経済活動のメインプレーヤである企業の売上は増加し、利益は増え、その結果株価は上がります。

受講生の皆さんが知識をより増やそうと弊社をご利用下されば、
弊社は利益を獲得でき、その結果、弊社の価値は高まるのです。
また、働いている我々従業員も少しずつ豊かになります。そんな営みが国全体でおこなれ、
繰り返され、長期的には多くの国の株価は上昇してきました。

例えば、

日経平均:1960年4月100円  →  現在 19,000~20,000円
NYダウ:1896年5月40ドル  →  現在 17,000ドル~18,000ドル

長期的な株式投資はギャンブルではなく、
国全体の経済成長の果実を受け取るための行為です。
先進国では急激な成長はもう見込めないでしょうが、
少しずつ成長していくことは確かでしょう。
そのために個人は日々、一生懸命働いているのですから。

8兆円の損失は7~9月期の成績です。
8月に中国ショックがあり、日経平均もダウ平均も一時的に下がりました。
日経平均は17,000円くらいまで下がりましたね。

でも、今は20,000円を狙おうかというくらいに回復してます。
たぶん10~12月期には年金機構は大もうけしているでしょう。

そのとき、「年金機構よ、よくやった! 国民の財産を殖やしてくれてありがとう!」
という報道はあるでしょうかね。

たぶんないような・・・。成功しても褒められないのに、
失敗したときの突っ込みってすごいですよね。



小野正芳

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