簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

皆さん、こんにちは。

簿記の技術は経理事務の生産性を飛躍的に上昇させましたが、
世の中では、生産性を下げるような事象がどんどん起こっています。

生産性は国民が生み出した価値の合計(GDP)を労働時間で割って計算します。
上げるためには価値をより多く産み出すか、労働時間を減らすかのどちらかです。

例えばアメリカは1人当たりGDP55,597ドル、1人当たり労働時間1,790時間ですから、
労働生産性は約31.1ドルです。日本は36,332ドル、1,745時間で、労働生産性は約20.8ドルです。
日本人の労働時間は米国とほぼ同様ですが、生み出している価値がかなり低いわけです。

円安になったときには日本のGDPが低くなってしまう、統計手法の違いがあるなど、
単純比較できないかもしれませんが、それにしても日本とアメリカには大きな差がありますね。
ちなみにドイツは47,590ドル、1,379時間で、労働生産性は34.5ドルです。すごい!

いずれにしても、価値を産み出さない活動に、決して時間を使ってはいけません。
しかし、価値を生み出さない活動が多く求められるのが現実です。
先日、小学校の先生をしている友人から聞いた話です。

小学校の先生にとって通知表を書いてしまうと一段落つけると思っていました。
なんだかんだいっても夏休みは結構お休みになるのでは?と。
しかし、通知表を渡したあとに待っているのは親からの成績問い合わせ! 
なぜ、「うちの子の成績が○なのか? ◎でないのはなぜか?」といった問い合わせだそうです。

もちろん、あまりにひどい評価(事実をかけ離れている評価)であれば問い合わせるべきでしょうが、
ほとんどの問い合わせは特定の科目についての一段階の違いについての成績評価に集中しているそうです。
 
個人的には、小学生の通知表の成績が、○から◎へ一段階よくなって、どのくらいの価値が生まれるでしょう? 
皆さんは、ご自分が小学生の時に取った成績の中で○(昔でいうと3段階評価の2に相当?)だった科目と時期を覚えていますか? 
そしてその成績がその後の人生に影響を与えましたか? 

しかも現在の成績評価は絶対評価ですから、
成績は、ある基準を満たしているかどうかしか表しません。
全体の中でどのくらいの位置にいるのかを表さないのです。
とすれば、成績がその後の生徒の評価に及ぼす影響はあまりないでしょう。

私は自分の小学校の成績をほとんど覚えていません。
そして成績が将来に影響を与え始めたのは中学校の成績からでしょうか。
小学校の先生がつけた成績にあれこれ問い合わせをすると、
本来、生徒全体に対してなされるべきサービスが提供されず、
特定の生徒に対するサービス(問い合わせをしてきた親への対応)という、
しかもほとんど価値を生まない活動に時間が取られてしまうことになります。
その結果、生産性が下がり、先生が疲弊します。

あぁ、私も他人に不平を言わず、自分の仕事に集中することにしましょう。
もちろん、道場破りは「皆さんの合格」という大きな価値を生み出しますから、どんどんお問い合わせ下さいね!



小野正芳

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