簿記講座の講師ブログ

試験範囲変更は大変?

皆さん、こんにちは。

ご承知の通り、2016年6月検定試験から試験範囲が変更されます。
厳密には、2016年、2017年、2018年にかけて徐々に試験範囲が変更されます。

2016年は、3級の変更はたいしたことありませんが、
2級は大幅に変わりますね。
そのため、「2016年は2級が難しくなる」なんてことがいわれています。

ただ、ここで1つ確認していただきたいことがあるんです。

特に2級では大幅な試験範囲の変更があるように見えますが、
2016年度に限っては、新たな勘定科目が9つ追加される程度です。

売掛金・手形の種類が増えるとか、引当金が追加されるとか、
固定資産が追加されるとか、有価証券が追加されるとか、
皆さんにとってみれば、すでにテキストで基本的な処理の考え方を
学習されている項目のバリエーションが増えるだけであり、
根本的に新しい項目が出てくるわけではありません。
 
例えば、今回追加される「クレジット売掛金」は
お客さんがクレジットカードを使って購入した場合に、
販売側はどう処理するの?という話です。

販売側にとってみれば、カード会社からお金をもらうまで
一時的に商品代金を受け取っていない状況となるので
「売掛金」を使います。

ただし、クレジットカードによる掛売りなので
「クレジット売掛金」にするという程度です。

2016年度の追加項目って、こんな程度なんです。
いろいろな情報が出回っているようですが、
そんな情報に振り回されず、しっかりとテキストの学習を
進めれば何の問題もありませんよ!

それに対して2017年、2018年の試験範囲変更は
1級で出題されていた項目が2級に追加されますので、
根本的に新しい事柄が追加されます。

連結会計(親会社と子会社の財務諸表を合算する会計)、
リース会計(リースで様々な物権を調達したときの処理)など、
既に2級で学習した項目の延長上にはない、
まったく新しい項目が追加されます。

といっても、現在の1級で出題されているようなレベルで出題してしまうと
2級試験の合格率がとても下がるでしょうから、
かなり簡単な形で出題されるとは思いますが、
新しい考え方を学習しなければならない点で、少し負担でしょうね。