簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

皆さん、こんにちは。 
簿記講座担当の小野です。
GWはいかがでしたか? 
はやく通常モードに戻してがんばっていきましょう。

今回は、差異分析を行う際に用いる右肩下がりの線の意味に関するご質問を取り上げます。
「固定費は一定であるのに、なぜ固定費率による右肩下がりの直線が出てくるのか? 
これは、操業度によって固定費が変動するということか? 
この図を見ていると、操業度差異とは、
固定費が操業度によって変動するために発生する差異のように思える。」というご質問です。

右肩下がりの直線を引くのは「操業度差異」を求めるためです。
固定費はどれだけ操業しても一定額生じる費用であり、固定費が操業度に応じて変動することはありません。
ですから、固定費がかかる機械などは能力いっぱいいっぱい使わないと無駄になってしまいます。

例えば月間10時間稼働できる機械を所有しているとします。
しかし、当月には8時間しか稼働しなかったとしましょう。ということは、
その機械を2時間遊ばせてしまったわけです。
それならば、最初から8時間しか稼働できない機械を導入しておけば、
10時間稼働できる機械よりも安く導入できたでしょうし、その結果、固定費も安くなったでしょう。

この、遊ばせてしまった時間分に相当する固定費が「操業度差異」です。
例えば、10時間稼働できる機械の固定費が1,000円である場合、
単純計算すると稼働1時間あたり100円の固定費となります。
2時間遊ばせてしまったので200円分の無駄なコストを負担している状態であるということを
「操業度差異」として表します。
 
このように、決して操業度によって固定費そのものが変動しているのではありません。 
固定費は一定の稼働時間を前提としているのですから、その能力をめいいっぱい使えているかどうか、
言い換えれば無駄な生産能力を抱えていないかを表す差異が「操業度差異」です。
これを計算するために右肩下がりの線を引きます。

当然ですが、実際操業度のラインが基準操業度のラインに近づいているほど、
製造状態に無駄がない状態ということになり、そのときは「操業度差異」がとても小さくなります。



小野正芳

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