簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

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2019/06

家計の黒字30%!

10:00:37 | 未分類 |

皆さん、こんにちは!
簿記講座担当の小野です。
暑くなってきました! 寝冷えなどすることなく、ご注意を!

 総務省が発表した家計調査によると、家計の黒字率が30%を超えたそうです!
ここでの黒字率30%とは、世帯単位で見て、手取りのうち30%を貯蓄しているということです。これだけをみればかなり貯蓄ができている景気の良いデータのように見えるが、いろんな前提がついている調査なので、よく注意してみなければいけません!

 この調査のポイントは“世帯”単位であるということであり、同居している家族全員分で見ているということです。一人暮らしの人達も調査対象になっているけど、ほとんど含められていない(7%だけ)ので、ほとんどは“2~3人家族”の家計調査というイメージなんです。家族全員分というポイントをおさえた上で、貯蓄を分析するためには、収入が増えたのか? 支出が減ったのか? (あるいはその組合せか?)をチェックする必要があります。

 中身を見てみると、貯蓄増の主な原因は収入増です。リーマンショック後から世帯の手取り(給料額面から税金や社会保険料を天引された後の金額)が少しずつ増えていて、リーマンショック前よりも多くなっています。増税などもされていますが、それ以上にもらう給料が増えているので、手取りが増えているということなんです。つまり、リーマンショック後、家計は収入を少しずつ増やしてきたけど、支出は増やさず、貯蓄に回しているということですね。

 まだ、収入増ということに納得できないかもしれませんが、それがこの統計のポイントです。家計調査が調査する収入は個人の収入ではなく、家族全員の収入合計額なんですね。ここ10年ほどで人手不足が声高に叫ばれ、雇用者数は500万人(10%)くらい増えています。ここ最近は保育園に子どもを預けて働く人が増えているという話もよく聞きますね。

 イメージでいうと、「家族の中で働く人が増えたので、世帯全体の収入が上がった。けれども、収入が増えた分だけお金を使っているわけではないから、その分だけ貯蓄が増えた。」ということです。今までどおり旦那さんの給料だけで生活して、働き出した奥さんのパート代をすべて貯蓄しているイメージでしょうか。または、定年後も働き続ける人が増えているのも一例ですね。

 貯蓄が増えることはいいことかも知れませんが、それは増えた収入を消費に回せるほど人々の気持ちに余裕は生まれていないということも意味します。さらに収入を増やすためには、世の中のお金を回す(多くの人が消費を増やす)ことが必要です。そのためには、現在続いている収入増を支出に回せるくらいの余裕を人々がもてる社会にすることが必要ですよね。セコセコ気分から解放される雰囲気ができあがればなぁと思う今日この頃です。



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2019/06

決算の重要性

10:00:12 | 未分類 |

皆さん、こんにちは!
簿記講座担当の小野です。
暑いし、ムシムシしてきたし、快適な環境を作るのが大変ですね!

 6月は株主総会のシーズン。トヨタ自動車の売上が30兆円を超えた、ソフトバンクの営業利益が2兆円を超えたなど、決算発表が続いています。この決算発表、どんな目的で、誰に対して報道されているのでしょうか? 私たち個人にどんな関係があるのでしょうか? 簿記を勉強にするにあたって、確実に押さえておきたいところです。

 決算で作成する決算書(財務諸表)は会社の成績表。会社がやってきたことの成果を、会社の関係者へ伝えるために発表されます。最も関係している人は、会社に元手を出している株主ですね。株主が元手を出して会社が作られて、株主に選ばれた取締役が会社を運営しています。取締役は、株主に雇われて会社を運営している人達だから、会社(取締役)が、株主に、「今年はこの辺をがんばったよ! 来年はこの辺をがんばってよくする!」って報告しなきゃいけないわけです。

 子どもが親に成績表を見せるみたいな感じですが、この制度の基本はそこです。子ども(会社)が何かを一生懸命やってすごい成果を出せば、親(株主)は子ども(会社)を褒めますし、逆に、子ども(会社)がマズイことをすれば親(株主)は子ども(会社)に軌道修正させるわけです。3月末締めの会社は、5月中に成績表を作って株主に見せて、6月中に株主総会を開いて、褒められたり、軌道修正されたりすることになります。

 ただし、資本主義社会での決算は株主以外の人達にも多くの影響を与えるということを知っておかなければなりません。
 例えば、トヨタが倒産してしまうと、社員が失業してその家族が困るだけでなく、トヨタと取引している会社の従業員、家族も大変なことになります。また、トヨタ車を所有しているユーザーも修理を受けられなくなったりして困りますね。さらに、トヨタの車を使って商売をしている会社のサービスも受けにくくなってしまいます。ヤマト運輸の配達トラックの多くはトヨタ製ですし、コンビニに商品を配送しているトラックも日野トラック製だったりします。要は、トヨタが倒産してしまうと、私たち市民は宅配便を受け取れず、コンビニでサンドイッチを買えなくなるかもしれないということなんです。
 そんなことが連発すると社会が混乱して、私たちの生活がガタガタになりますね。だから、株主は、決算書に書いてあるいろんな情報を見て、会社が株主のために成果を出して   いるかだけでなく、社会に貢献しているかどうかをチェックしなきゃいけないのです。
 社会全体に大きな影響を与えてる会社の決算書の作り方を学ぶのが簿記の学習です。
 だから、私はこう思うんです。日本で医師・弁護士・会計の資格は3大難関資格といわれていますが、医師は国民の命を守り、弁護士は国民の権利を守り、会計士は国民の生活を守っているから難しいんだ!って。その中でも私たちが当たり前に宅配便のサービスを受けたり、サンドイッチを購入できる環境を維持してくれている会計士の仕事って、特に重要なのではないか!って。
 でも、会計士ってテレビドラマにもならないし、地味だから、みんな、会計士の大切さを実感してくれないんですよね(悲)。医師や弁護士のドラマはたくさんあり、派手な法定のシーンや派手な手術のシーンがあって、医師・弁護士に憧れる若者を生み出していると思うんですが、会計士のドラマってないから、将来会計士になりたい!って小中学生はなかなかいないんですよね。テレビ局の方! 会計士にスポットをあてたドラマを作って下さい!



皆さん、こんにちは。
簿記講座担当の小野です。
湿めっぽい日が多くなってきました。体調管理にはお気を付けて!

2級では損益計算書を区分表示しなければなりません。
 Ⅱ売上原価の区分では、売上原価の計算どおり、構成要素を並べて書いていきます。
  
  売上原価=期首商品+当期仕入-期末商品

Ⅰ 売上高 6,580,000
Ⅱ 売上原価
1 期首商品棚卸高 330,000
2 当期商品仕入高 + 5,450,000
合  計 5,780,000
3 期末商品棚卸高 - 360,000
差  引 5,420,000
4 棚卸減耗損 4,800
5 商品評価損 2,220 5,427,020
売上総利益 1,152,980

 現実の損益計算書では「+」「-」マークは書いてありませんが、上記の計算式の通り、加減算します。

 このの計算を行う“勘定”が「仕入」勘定です。「仕入」勘定で上記の加減算が行われるように処理します。
 
 「仕入」勘定にはすでに当期の仕入高が借方に記入されています。
 ということは「仕入」勘定の借方に期首商品分の金額を加算すればいいですね。
 ですから、おなじみのこの仕訳が行われます。
 
  (借)仕  入 330,000 (貸)繰越商品 330,000

 この仕訳が損益計算書のⅡ売上原価に期首商品を記入して、当期仕入に加算するための仕訳なんです。
 次に行う計算は当期仕入から期末商品分を引くための仕訳であり、「仕入」勘定の貸方に期末商品分の金額を記入すればいいですね。ですから、おなじみのこの仕訳が行われます。

  (借)繰越商品 360,000 (貸)仕  入 360,000

 この仕訳が損益計算書のⅡ売上原価に期末商品を記入して、当期仕入から差し引くための仕訳なんです。

 このように、上記2つの仕訳は、損益計算書のⅡ売上原価の区分を作成するために必要な仕訳であることを意識して練習を続けましょう。



皆さん、こんにちは。 
簿記講座担当の小野です。
暑い日の中、突然涼しい日があったり。絶対に体調は崩さないように!

第152回検定試験が終わりました。簡単に振り返っておきましょう。

全体:いくつか新試験範囲からの出題がありましたが、初めての形式の問題もなく、多くの配点を占める第3問・第5問についてはオーソドックスな取引がほとんどであり、過去問中心に勉強してきた方にとっては比較的取り組みやすい問題であったと思います。

第1問:
 1.(固定資産税の支払い)、2.(手形借入金の返済)、3.(仮払金の精算)はテキストレベルの初歩的な取引だったと思います。一方、4.と5.が少し難しかったでしょうか。
 4.は新試験範囲からの出題です。今年度より株式会社を前提とすることになり、株式の発行時の処理が問われるようになりました。株式会社は株式を発行することによって商売の元手(資本金)を調達していますから、株式を発行したら「資本金」として記録します。
 5.「備品」と「消耗品」の区別にひっかりそうです。コピー用紙のほうに目がいってしまい、オフィス機器とコピー用紙をまとめて「消耗品費」としてしまいそうになります。しかし、オフィス機器は長期間(1年以上使う)ものでしょうから、「備品」として処理しなければなりません。
 上記のような特徴がありますが、16点程度をとりたいところですね。

第2問:
 記入すべき帳簿を解答する問題です。各日の仕訳ができれば記録すべき勘定が分かりますから、記入すべき帳簿も分かるはずです。取引自体はテキストレベルのテキストレベルの初歩的な取引でしたので、
 ① 仕訳をして ② 勘定を確認して ③ 記入する帳簿を行う
という手順で解答を進めれば、正答できたと思います。
 問1の16日の処理で整地費用を「土地」の取得原価にできていれば、問2の計算はとても易しいですね。16日の取引で「土地」の単価は\31,100となります。それを問2では単価\36,000で売却しましたので、180m2分で\882,000の売却益となります。
 満点(10点)を取りたいところです。

第3問:
とてもベーシックな取引だけで構成された試算表作成の問題です。3日・19日のクレジット販売、8日の差入保証金が新試験範囲からの出題ですが、処理はとても簡単です。重複する取引もない最も典型的な試算表作成の問題ですが、新試験範囲の項目が入っているという点を考慮して、21~24点程度は欲しいところですね。

第4問:
 取引を“分割する方法”で記入されているか、“擬制する方法”で記入されているかの見極めがポイントです。
 (1)では振替伝票の金額が取引全体の金額ですから“擬制する方法”での記入ですね。
 (2)では出金伝票の科目が「仕入」ですから、“分割する方法”での記入ですね。
 ここでも満点を取りたいところです。

第5問:
とてもオーソドックスな決算整理で構成された財務諸表作成の問題でした。財務諸表作成の問題を難しく感じる方が多いようですが、精算表の作成と同じことです。精算表作成の手順と同様に
 ① 一つ一つ決算整理事項を仕訳する
 ② ①を問題文に示された残高試算表の勘定に加減する
 ③ ②の計算結果を、資産・負債・純資産項目ならば貸借対照表へ、収益・費用項目なら
  ば損益計算書へ記入する
という手順で進めればOKですね。
貸倒引当金、売上原価、減価償却、見越・繰延×2つについては、毎回出題される典型的な問題でしたので確実に得点したいところです。
また、現金過不足、訂正仕訳、未記帳の処理についても、テキストレベルの問題でしたので、正答したいところです。
一方、消費税の処理は新試験範囲からの出題で、過去問でもこのような形での演習は余りできなかったかもしれません。得点できればもうけものくらいの扱いとなるでしょうか。
以上より、24~27点程度欲しいところです。

日頃、過去問中心に練習している方にとってみれば、上記であげた得点(81~87点)は十分可能なラインでしょう。合格率は前回より少し高いくらいになるのはないかと予想されます。合格発表が楽しみですね。



皆さん、こんにちは!
簿記講座担当の小野です。
徐々に暑くなってきましたね。寝冷えなどすることなく、ご注意を!

いよいよ始まった令和の時代。新しい時代も、より楽しく、より豊かに生きていきたいと思いますが、そこで大事なのが経済力ですね。令和時代の経済はどうなっていくのでしょうか?

令和の時代は、平成の後半から持っているアイデアを実現するビジネスを始めやすい環境が整ってきたので、個人でもピカピカと輝ける時代が到来しそうな予感がします。

 歴史をちょっと振り返ってみましょう。
昭和の経済はモノの時代でした。生活必需品を行き渡らせること、モノのレベルをより高めることが重視されましたから、大量の製品を効率的に(安く)作ることが重要で、巨額の資金・大きな設備が前提の経済でした。そのため、企業に巨額資金を供給する巨大銀行が産業の中心で、みんなで一緒にがんばろう!っていうイメージですね。昭和63年の時価総額世界ランキングをみても、トップ10のうち5社が銀行でした(しかもバブル真っ只中の日本の銀行がトップ10のうちの5社)。

昭和の次、平成の時代は、経済が成熟した(生活必需品が世界中に行き渡った)こと、コンピュータ・ネットワークが爆発的に発展したことから、経済の主役がモノとサービスの二本柱になった時代でした。平成30年の時価総額世界ランキングトップ10のうち5社がネットサービス企業であることも、そのことを裏付けています。
平成の時代の象徴はスマホでしょう。私たちはスマホをいうモノを買う一方、通信やアプリというサービスにも同じくらいお金を払っていますよね。モノとサービスを同じくらい消費するようになったのです。
そして、このサービスですが、提供するためには大きな工場も店舗もいらないケースが多いというのが特徴です。つまり、個人レベルでサービスを提供できる=個人が活躍できる場が拡がった時代が、平成ということなんですね。
ただ、個人が自由に活躍するにはもう1つ要素が足りませんでした。

それは、商売を始めるための元手の集め方の多様化です。
個人がまとまったお金を借りるのは難しいですよね? サービス提供のチャンスが個人レベルにまで降りてきたといっても、商売するためにはそれなりの元手が必要です。でも、それが難しかったんですね。
それが、現在は、クラウドファンディング、ソーシャルレンディングなど、個人が元手を集めやすくなっている状況です。あるクラウドファンディングサイトでは、「世界を熱狂させるソーセージを届けたい」というプロジェクトに400~500万の出資が集まっていたり、「別府湯~園地計画」に3,400万円集まっていたりします。
令和時代はネットワーク化がさらに進むでしょうから、個人の資金集めが簡単になって開業のハードルが低くなり、特徴的な事業(やりたいこと)で輝く個人が多くなる経済になると思います。

そうなるとあとはアイデア勝負!
例えば、最近見た例でナイスアイデア!って思ったのは、「GW10連休中に金融機関が閉まることで資金繰りに困る中小企業に対して、GWの10日間だけ運転資金を貸します!」って商売を始めた会社です。ニーズ高そうですね!
このように、必要なときに必要な分だけ商売するというプロジェクト型の商売で、個人がアイデアをビジネス化できる時代になったと思います。
 
 ただし、1つ肝に銘じておかなければならないことがあります!
それは、個人であろうが、どこかの会社に勤めていようが、アイデアがある・実行力がある人とそうでない人の差が開きそうだということです。自分の能力を磨く継続的な努力をしないといけない厳しい時代になりそうなんですね。ただ、逆に言えば、アイデアと努力次第で活躍の場を広げられるともいえます。
ポジティブに考えて、心機一転、皆さん、令和の時代もがんばっていきましょう!



20

2019/05

試験がんばれ!

10:00:18 | 未分類 |

皆さん、こんにちは!
簿記講座担当の小野です。
第152回日商簿記検定試験まであともう少しとなりました。
準備の状況はいかがですか?

6/9(日)は第152回の検定試験です。

3級は、試験範囲変更後、最初の試験です。
この時期になると「新しく試験範囲に入った項目を重点的に勉強したほうがいいか?」というご質問を必ずいただきます。過去、試験範囲が変更された直後の試験で、新試験範囲の項目がドサっと出たことはありません。過去の経験からすると、新試験範囲から2~3項目出題される程度だと思います。平成28年に2級の試験範囲が大きく変更されたときもそうでした。ですから、新試験範囲かどうかにかかわらず、テキストに記載してある項目についてまんべんなく勉強して、試験に挑みましょう。
 最大のポイントは第3問の試算表、第5問の精算表(財務諸表)の問題できちんと得点できるかどうかです。試算表・精算表の問題を時間内にできる限り多く正答できるかどうか、試験合格のポイントです。試算表・精算表の練習にできる限り多くの時間を割いてくださいね。

 2級については、平成28年~30年にわたって段階的に試験範囲が変更されてきましたが、今年からは新試験範囲が当たり前という前提の試験になります。
試験範囲変更初年度(3年前)の試験範囲変更項目(その他有価証券や外貨換算など)は、もう、“普通の項目”として認識されるようになってきたでしょうか。新試験範囲だから出る可能性は低いとか、逆に出る可能性が高いとか、そういったことはあまり考えず、新試験範囲であろうとなかろうと、全体の中の一部という位置づけで、冷静に対応してきましょう!
連結もすでに2回出題されました。特に前回(第151回)試験の問題はかなり難しいものでした。連結の問題が出題されたときにすべて正答することはとても難しいと思います。「連結が苦手」という声を多くいただきますが、連結の中でも比較的易しい次の3つの論点だけに手を付け、それ以外(未実現利益の消去など)は捨てるという戦略が有効なのかもしれませんね。
  ① 支配獲得時の資本連結
  ② 連結初年度の資本連結
  ③ 取引の相殺と債権・債務の相殺

この3つを処理して解答するだけで10点程度の得点が見込めると思います。
何とか、部分点を狙っていきたいところです。

また、試験直前のこの時期になると、簿記処理の能力というよりも、体調や精神面をケアすることが重要です。とにかく体調管理には万全を期して下さい。

さぁ、皆さんがんばっていきましょう!



皆さん、こんにちは。
簿記講座担当の小野です。
まだまだ連休の疲れがとれませんが、皆さんは全開ですか?

とうとう、平成から令和に時代が変わりました。
バブル崩壊から始まった平成の30年間。日本の経済はどんな変化をしたのでしょうか?

結論から言うと、日本経済そのものは少し大きくなり、豊かさも向上しているんですが、でもそれ以上に世界が大きく豊かになったので、世界の中の日本は少し小さくなった、というところでしょうか。

世界の国々の中でも、大きく豊かになった国の代表例は新興国で、中でもアジアの新興国が躍進しました。BRICsとかVISTA(懐かしい響き!)とか言われて、注目されましたよね。どのくらい伸びたのか、2つの視点で見てみたいと思います。

1つ目の視点は、国民が、国内で感じる景気感です。実質GDPという指標でみることができます。実質GDPとは物価の影響を除いたGDPのことです。
日本は、平成30年間で1.4倍になりました。年間1%伸びている計算です。景気は悪くなるばかりなんて言われることもありますが、ちゃんと伸びてるんです。先進国代表のアメリカは、平成30年間で2倍になってます。年間2.5%アップですから、日本よりも伸びたんですね。
 
それで、新興国はというと、中国は、平成30年間で55倍、年間15%アップ!
インドネシアに至っては、平成30年間で74倍、年間16%アップ!
新興国の勢いはすごい! 伸び方のレベルが全然違います。

2つ目の視点は自国と他国の比較です。「どのくらい外国への旅行に行きやすいか」ともいえるかもしれません。
 
日本からアメリカを見てみると、平成31年は、その経済に3.7倍の格差があります。要は、日本から見たアメリカの経済レベルは日本よりかなり高いんです。ですから、アメリカへの旅行代金・滞在費はかなり高価に感じるわけですね。
では、中国から日本を見るとどうなるでしょうか? 平成元年は2.2倍でしたから、中国から日本に来るのは大変なことでした。しかし、平成31年は何と0.2倍! 日本への旅行は超安上がりになったんです。

だから、冒頭に話したように、日本そのものは大きくなっているけど、世界の中の日本は小さくなっているってことなんですね。
そのうえ、今後、日本は人口が減って、経済はさらに悪くなると心配している方もいるかもしれません。でも、過去、同じような状況になって見事復活した国を参考にすれば、日本も何とか再浮上できるかもしれません。

ズバリ、その国とはイギリスです。
1960年代、イギリスは英国病という病にかかり、ヒドイ状態でした。ヨーロッパの病人とさえ言われてたんです。GDPは少しずつ伸びましたが、周りの国々が戦後の高度成長を記録する中、低成長にあえいでいました。「ゆりかごから墓場まで」と言われる充実した社会保障が国の財政を困窮させ、人々の働く意欲は低かったのです。今の日本も充実した社会保障が最大のボトルネックで、あるアンケートによると「やる気がない」と答えた日本の労働者の割合は70%に達しています。
 
そんな英国病といわれる状態から抜け出すためにイギリスが行ったのが規制緩和でした。国有企業を民営化し、やる気のある人が何でも自由にできるような環境を整えていき、見事、1980年代後半に復活しました。特に、外国から金融業を誘致して、シティといわれる一大金融拠点を築いたのが象徴的です。

ポイントは、自由化と多様化だと思います。日本でも徹底的に自由化・多様化して、生きていくのが楽しい・面白い国を創っていきたいものですね。



皆さん、こんにちは。 
簿記講座担当の小野です。
GWも明けました! 仕事・勉強モードに戻しましょう!

今回は貸借対照表の数字の求め方について取り上げます。
2級の第3問で貸借対照表の作成を求められる問題があります。しかし、貸借対照表をすべて埋めるためには、純資産の部の「繰越利益剰余金」の数字を計算しなければならず、この数字は当期純利益を計算しなければわかりません。また、負債の部の「未払法人税等」も当期純利益の一定割合から決められる金額ですから、当期純利益が分からなければ「未払法人税等」の金額もわかりません。結局、「貸借対照表を作りなさい」という問題は、「損益計算書も作りなさい」という問題であり、とても時間のかかる問題となってしまうんです。

そこで、「損益」勘定を作成せずに(収益・費用以外から)問題を解けないかと考える訳ですが、「未払法人税等」と「繰越利益剰余金」を求める場合、貸借対照表の貸方で逆算して計算する方法もあります。ただし、「未払法人税等」と「繰越利益剰余金」が正しく計算されている必要がありますが。
 
税引前当期純利益のうち40%が法人税として支払われ、残り60%が繰越利益剰余金として繰り越されます。税引前当期純利益をxとすると、法人税として支払われるのが0.4x、繰越利益剰余金に加算されるのが0.6xとなります。よって、貸借対照表の「未払法人税等」と「繰越利益剰余金」は次のように計算できます(「仮払法人税等」が140,000円、決算整理前の「繰越利益剰余金」が1,400,000円の場合)。

 法人税等(0.4x)-仮払法人税等(残高試算表)=未払法人税等(貸借対照表)
     未払法人税等 = 0.4x-140,000

 繰越利益剰余金(残高試算表)+当期純利益(税引後)=繰越利益剰余金(貸借対照表)
   繰越利益剰余金(貸借対照表) = 1,400,000+0.6x

これらをもとに貸借対照表の貸方で、貸借差額を利用して逆算します。

負債の部合計 + 純資産の部合計 = 資産合計
負債項目+未払法人税等+純資産項目+繰越利益剰余金=資産の部合計
  
  負債項目合計:11,028,350円
  純資産項目合計:9,230,000円
  資産の部合計:22,118,350円 と正しく計算できたとすれば、

 11,028,350+(0.4x-140,000)+9,230,000+(1,400,000+0.6x)=22,118,350
   x=600,000円

よって、
   未払法人税等=0.4x-140,000=0.4×600,000-140,000=100,000円
   繰越利益剰余金=1,400,000+0.6x=1,400,000+0.62×600,000=1,760,000円
と求めることができます。

ただし、貸借対照表の「未払法人税等」「繰越利益剰余金」以外の数値が間違っていると、「未払法人税等」や「繰越利益剰余金」を正しく求めることはできません。「損益」勘定を作らずに「繰越利益剰余金」などを求めようとする場合には、その点に注意しましょう。



29

2019/04

分解して考える能力

10:00:33 | 未分類 |

 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
連休はどれくらい休めるだろうか?? 逆に憂鬱だったりして。

 簿記では企業活動を様々な勘定科目で捉えます。
 現金出納帳で現金の出入りだけを記録するのではなく、あらゆる資産・負債・純資産・収益・費用科目を記録することによって、どのような活動をどのくらいうまくやってきたかを表すことができるわけです。つまり、企業活動を資産・負債・純資産・収益・費用という要素に分解して、活動の巧拙を考えていくわけですね。

 この時期は新生活が始まる時期です。新生活が始まるタイミングで多いのが保険への加入です。保険には本当に多くの種類があって、保険を扱っている会社もとても多く、自分にとってどれが最適なのか判断するのは難しいですよね。ここで1つ知っておきたいのは、分解して考えるということです。

 例えば、お子さんの大学入学資金を蓄えるために学資保険へ加入することを考えているとしましょう。このとき、いろんな会社から販売されている学資保険を比較するだけでは不十分なんです。というのは、学資保険というのは「貯蓄+生命保険」の組合せだからです。

 典型的な学資保険は、「子どもが高校卒業するまで毎月保険料を払い込んで、子どもが18歳になった3月(大学入学直前)に保険金を受け取る」契約です。つまり、基本は毎月積立の貯金なんですね。ただ、子どもが小さいうちに親が亡くなった場合には、それ以降の保険料の払込が免除されて、子どもが高校卒業するときには予定どおりの保険金を受け取ることができます。つまり、親がなくなった場合に備えた生命保険です。このように、学資保険は貯蓄機能と生命保険機能が組み合わされています。

 例えば、大学入学時に保険金を520万円受け取る学資保険を考えてみます。今は金利ゼロの時代ですから、金利のことを無視して考えてみましょう。なお、子どもの出生後18歳になるまでの17年間、保険料を支払うものとします。

 A社から販売されている学資保険では、毎月27,000円×12ヶ月×17年で約551万円を支払います。つまり、520万円の保険金を受け取るために、551万円支払うわけです。したがって、520万円が貯蓄、31万円が生命保険になっているわけですね。

 ということは、親はこの学資保険に入らなくても、17年にわたってコツコツ520万円になるまで貯蓄しながら、親自身が死んでしまったときには520万円の保険金が出る生命保険に入るという選択肢もありです(正確には520万円からすでに貯蓄した額を引いた保険金が出る生命保険)。B社の、死亡時保険金520万円の生命保険の保険料は、17年分で約15万円です。

 つまり、
  ・A社の学資保険に入った場合の生命保険料相当額:31万円
  ・貯蓄をしながらB社の生命保険に入った時の生命保険料相当額:15万円
となり、17年間で16万円もお得ということになります。

 逆に言えば、A社は、貯蓄と生命保険をまとめてセットにしてあげるサービスを16万円で売っているということです。そのサービスに16万円の価値があると考えるならば学資保険に入ればいいわけですし、自分で分解して考えたいから(もちろん手続きも少し面倒になりますが)保険会社のおまとめサービスはいらないと考える人は、貯蓄を行いながら生命保険にだけ入ればいいということです。

 簿記を勉強することで、経済活動を分解して捉えることを学んだら、日常の経済活動にもその視点を活かしていきたいですね。



 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
 新年度に入ってしばらく経ちましたが、皆さん、落ち着きましたか?

 先日、確定拠出年金の記事が報道されていました。
 年金といえば、国が運営して、現役世代が払う保険料が高齢者に支給されているというイメージで捉えてらっしゃる方も多いと思います。国民年金や厚生年金がこのタイプで、まとめて確定給付年金といいます。

 それに対して、確定拠出年金とは、貯蓄型の年金です。現役世代の間に毎月定額を自分の口座に貯蓄しておいて、高齢者になったときに引き出すものであり、かなりの税制上の優遇がある点がポイントです(一方、60歳になるまで引出はできません)。
 
 まず、貯蓄するときに税金が優遇されます。もらった給料には所得税が課税されますが、確定拠出年金として貯蓄している場合には、給料から貯蓄額を引いた後の金額に所得税が課税されます。つまり、貯蓄分×税率分だけ払う税金が少なくなります。
 そして、運用中は、すべての売却益・利息に対して課税されません。儲けは丸々自分のものとなります。
 さらに、高齢者になって引き出すときには退職金扱いとなりますから、ほとんど課税されません。退職金への課税は給料への課税よりも圧倒的に緩やかです。ちなみに勤続20年の方が退職して2,000万円の退職金を受け取った場合の所得税は約77万円、給料として2,000万円受け取った場合の所得税は308万円ですから、退職金として受け取ったら税金が約1/4で済むというわけです。

 平成30年末には、その加入者が800万人を超えたそうです。社会保障を支えている現役世代はほぼ6,000万人といわれていますから、1割を超える人がすでに加入していて、ここ2~3年はかなりの勢いで増えています。皆さん、きちんと制度を見て、考えてらっしゃるのですね。我々、現役世代からみると、年金はもらえないかもしれないという不安を抱いている方も多いでしょうが、その一方で、きちんと将来を見据えた準備もなさっているわけです。

 確定拠出年金は自分を守るための制度の1つですが、このような制度は世の中にもっとあるのかもしれません。様々なことを知って、賢く生きていかなければと思ったニュースでした。



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小野正芳

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