簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

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19

2012/09

時は金なり

17:02:08 | 未分類 |

 皆さん、こんにちは。

 日本ではお金のことを真剣に考える習慣があまりありませんでした。お金のことを話していると、特に年配の方から「一生懸命働くことが重要であって、お金のことばかり考えていたらダメだ」といった趣旨の説教をいただくことが多いように感じます。

 その一方で、日本では「時は金なり」ということわざにもあるように、時間を無駄にすることを、お金を無駄にすることにたとえて、戒める考え方もあります。

 働いて(=自分の時間を犠牲にして)得た収入は労働所得とされ、美しいとされます。一生懸命汗して働いて得たお金は美しいのですね。一方、資本拠出(=財テク)によって得た収入は不労所得とされ、美しくないとされます。あぶく銭は美しくないわけです。なぜ、労働所得は美しく、不労所得は美しくないのでしょう? 

 私たちは自分自身を支配する権利を持っており、自分自身のみに帰属するあらゆる資産を使って活動することができます(もちろん、他人に帰属する資産を暴力的に奪わないという前提です)。ここでいう資産は簿記・会計上の資産ではなく、自分にとって価値のあるものという意味です。ほとんどの人は自分自身の肉体と頭脳を一定時間使って商品・サービスを生み出し、それを他人に販売することによって収入を得ています。つまり、自分自身の肉体・頭脳・時間という資産を使って生み出されたものをお金に換えているわけであり、肉体・頭脳・時間という資産をお金に換える活動は賞賛されるわけですね。

 もちろん、自分自身に帰属する資産は肉体・頭脳・時間だけではありません。過去の活動で得たお金もまた自分自身に帰属する資産です。このお金を使って(他人・会社に貸して=株式・債券に変換して)、対価(利息・配当という名目)としてお金をもらうとあぶく銭と認識されることになります。

 でもちょっと考えてみると、後者の一部は前者と同じです。というのは、私たちは親から教育を受けさせてもらっているからです。つまり、親がもつお金が学校教育に投入され、私たちの肉体・頭脳を形成しています。まさに私は大学で勉強したことを使って皆さんから収入を得ているわけです。大学の学費の一部は親に負担してもらっています。ということは、親のお金が教育上の商品に変換され、私の頭脳になっているわけです。それを使って私は稼いでいます。一方で、私は私がもっているお金を株式の形に変えて配当や値上がり益を受け取っています。

 こうみると、他人(親)のお金に支えられて行っている活動は美しくて、自分のお金を使って行っている活動は美しくないということなってしまいます。自分のお金を使って自分の責任で行う活動(=財テク)は、労働と同じくらい美しいと思うのは私だけでしょうか?



 皆さん、こんにちは。

 世の中、明るい話題が少なく、何か自己(事件)が起こるとそれに対する規制の話が出てくるというパターンが続いています。

 ちょっと前になりますが、高速ツアーバスの事故が起こりました。高速ツアーバスの運営についてはあまり規制がなく、運賃をできる限り安くするために、旅行会社・バス会社が安全を維持するために必要(だと言われる)なコストまで削っていたことが問題視されました。そこで、事故後、役所は安全対策のための規制を実施することになり、1/3くらいのバス会社が高速バスツアーから撤退しました。理由は、規制を守るためのコストを負担できないからだそうです。

 私はリバタリアンなので、こんな規制を設けることなく、一切合切自由にすればいいのにと思ってしまいます。皆さんも毎日いろいろな買い物をされていることかと思いますが、初めて買うものについては、知人にアドバイスを求めてみたり、ネットで評判を調べてみたりと、様々な工夫をして買い物をしてらっしゃることかと思います。つまり、消費者は賢いのです。賢い消費者に商品・サービスを買い続けてもらうために、企業は提供している商品・サービスの価値を上げていかなければなりません。つまり、継続的に経営を使用と思っている企業であれば、消費者を裏切ることはできないわけです。とすれば、消費者から搾取するような企業はそのうち市場から淘汰され、まともな商品・サービスを提供している企業だけが生き残ります。歴史が証明しているかと思いますが、問題のある業界というのは規制が多い業界ですね。

 ですから、高速バスツアーも自由にすればいいのにと思ってしまいます。きちんと安全のためのコストをかけているバス会社はそれなりの運賃を設定すればいいですし、安さを求める利用者のために安全にはそれほどコストをかけないバス会社があってもいいのではないかと思います。そして、バス会社がそのことを利用者に公表すればいいのです。「うちは、運転手1人で運行するので安いですよ」と。役所はそのことに偽りがないかどうかを抜き打ちで調査する権限をもち、ランダムに調査をして、その結果を公表すればいいでしょう。そうすれば、利用者もより正確な情報を得ることができます。

 このような主張をすると、「それでは犠牲になる利用者が出てしまう。規制して、安全を絶対的に守るようにすべきだ」という反論を受けます。でも考えてみれば規制があっても安全は守られていませんよね。ウナギは国産でないし、牛肉にはいろいろな菌が入っているし、etc.です。

 とすれば、コストをかけてすべての企業に規制を守らせるより、自由にさせた(ただし、抜き打ちチェックだけはやる)ほうが、日本国全体として安く、安全になると思うのです。



06

2012/09

課税当局と教育当局

17:23:50 | 未分類 |

 皆さん、こんにちは。

 ところで、126円の商品に含まれる消費税はいくらですか?

 ブブッー。時間切れです。というのは冗談で、皆さんご存じのとおり、126×5/105=6円ですね(消費税の場合、1円未満切り捨て)。 

 現在、消費税は内税方式になっており、多くの消費者は商品価格の中にいくらの消費税が含まれているのか即時に計算しにくくなっています(もちろん、計算はできるでしょうけど・・・)。とすれば、消費者が消費税を意識して消費行動をするとは考えにくく、消費税が数円違ったって消費活動にはほとんど影響を与えないということになります。学者によっては、課税当局はこのような消費者心理を巧みに利用して消費税内税化という政策を行っているという人もいます。

 私は専門学校・大学・高校などいろいろなところで簿記・会計の授業を行うことが多いのですが、特にこのことを痛感することが多いのです。すでによく言われていることですが、百分率が分からない学生さんが非常に多いのです。

2級の商業簿記では消費税の処理が求められますから、「1,000円の商品に上乗せされる消費税はいくらでしょう?」と尋ねると、「・・・」という場合が多いんですね。「電卓を使ってもいいですよ」と言っても「・・・」。電卓にどのように入力すれば消費税が出てくるのか分からないらしいのです。

そこで「3,800円のTシャツがバーゲンで30%引きだったらいくらで買えるの?」と聞いても「・・・」。追加で聞きます。「バーゲンで商品が割引されているとき何円安くなるか計算しているの?」。すると学生さんはやっと答えてくれます。「いや、していません。安くしてくれているのは間違いないので。」そのクラスにいた30人のうち27人が「いくら安くなるか分からない」というのです!!!

 課税当局(財務省)が行った消費者心理を巧みに利用した消費税内税化という政策にはこうした学力低下が見越されているのではないかと思うのは勘ぐりすぎでしょうか? バブル時代までは高級官僚が「国民は利口ではないので、私たち官僚が導いてやらなきゃいけない」と考えていたらしいのは、いろいろな週刊誌で何度も何度も報道されたことですが、そのことが思い出されました。

 でも一方で文部科学省は学力アップに取り組んでいますよ。政府というグループを考えると、グループとしての戦略が中途半端になってしまっています。この際、文部科学省も「学力アップ政策はやめます。ゆとり教育を続けます。そうしないと消費税収が増えないので。」と、グループ経営を目指してはどうでしょう? (もちろん、冗談です。)



27

2012/08

ぼったくり銀行?

9:06:50 | 未分類 |

 皆さん、こんにちは。

 我々は自由社会に生きています。他人から暴力的に何かを奪わない限り何をするのも自由です。しかし、社会が複雑になると、ちょっとした勘違いが大きな不幸を生み出します。

 さて、今回は資産運用の話です。皆さん、資産運用されていますか? 「俺には資産運用なんてする余裕資金はないよ」と思った方がいるかもしれませんが、銀行に預金することも立派な資産運用です。なぜなら、私たちが預けたお金は、銀行経由で誰かに貸し出されているのですから。自分で直接貸し出す(債券の購入)か、銀行経由で貸し出す(預金)かに、本質的な違いはありません。本質的な違いがないのに、片や1%の利息がもらえて、片や0.02%の利息しかもらえないのはなぜでしょう?

 銀行に預金してもほとんど利息が付きませんし、「銀行がぼったくっているんじゃないの?」と思っている方もいるんじゃないですか? でも結論から言うと、預金に付く利息が少ないのは、預金者がサボっているからです。銀行が悪いのではなく、預金者が悪いんですね。

 銀行に預金したときのことを考えてみましょう。銀行は預金者から年利0.02%でお金を借りて、住宅ローンを借りたい人や事業資金を調達したい企業に年利1%くらいで貸します。つまり、預金者からみて、銀行の取り分(手数料)は0.98%です。

 銀行はお金を預かると、借りたい人を探さなければなりません。借りたい人を探すためには、日頃から企業回りをして資金需要をつかんでおく必要があるでしょう。そのためには行員さんの人件費がかかりますね。また、住宅ローンとして貸し出すこともあるでしょうが、多くの住宅購入者に借りてもらうためには広告宣伝をしなければなりません。つまり、借りたい人を探し、貸し付けて、利息をもらうためには手間と金がかかるということです。

 また、銀行は、確実に預金者に元本を返済し、利息を支払わなければなりません。ですから、銀行は企業に貸したお金が返ってくるようにお金を借りた企業・人を指導しなければなりません。要するにコンサルティングですね。そのためにまた行員さんの人件費・教育費がかかります。住宅ローン担当の行員さんはFPの資格をお持ちの方が多いようです。資格を取るためには勉強しなければなりませんし、そのために銀行は行員さんを支援しなければならないでしょう。

 このように、お金を貸して利息をもらう(儲ける)ためには様々な手間・金がかかるわけですね。つまり、預金者の立場で見ると、銀行預金は最も安全な資産運用手段というよりも、=預金者にとって全く手間のかからない=預金者にとって金融の勉強が不要な=怠惰な人でも誰でもできる資産運用手段なんです。

 もちろん、現代は金融が発達していますから企業に直接お金を貸し付けることもできます。社債を購入すればいいわけです。社債というのは借用証書ですから、「社債購入=お金の貸付」なんですね。国債購入=国へのお金の貸付といえば、ピンとくるでしょうか?

 ただし、この場合、お金を貸した相手企業が倒産すればお金は1円も戻ってきません。お金を貸すにあたっては細心の注意を払わなければならないことはいうまでもありません。その見返りに企業が支払う利息を丸々受け取ることができます。いろいろと面倒で勉強・調査することが必要だけど、実入りは大きいわけです。

 以上より、銀行預金を考える場合、「銀行がしこたま稼ぐために預金者への利息の支払いが少なくなっている」のではなく、「預金者がサボっている=預金者が銀行に貸出業務を委託しているので、その分手数料が差し引かれている」と考えなければなりません。

 こう考えると、銀行はぼったくりでも何でもなく、国民が要求しているサービスを提供しているだけにすぎません。利息が安いと文句を言うのは、銀行の調査サービス料がべらぼうに高いと騒いでいるだけなんですね。だったら頼まなきゃいい(預金しなきゃいい)のに・・・。



 皆さん、こんにちは。

 上げるといってなかなか一気に進まないのが消費税ですね。

 2段階で上げることが決まったといいながらも、まだまだ反対意見が出てきてやり直し的な展開が待っているかもしれません。

 そもそも、消費税率を上げなければならないのはなぜでしょう? 「そんなこと、高齢者に年金を支払うために消費税収を増やしたいからだろうが!」とおしかりを受けそうです。でも、算数の式を考えてみると、消費税収を増やすためには、税率アップ以外にも方法がありそうです。

 消費税収=消費額×税率

 税率アップが唯一の方法ではないことが分かりますね。では、消費税収を増やすために世の中の消費額を増加させようという議論がどれくらいなされたのでしょう? 

 現在、約475兆円のうち、家計消費が約280兆円、政府支出が約95兆円、固定資産形成支出が約95兆円、純輸出(輸出-輸入)が5兆円です。一方、消費税収は約10兆円です。家計消費が消費税のもととなっているはずです。家計消費には消費税がかからない消費(帰属家賃など)があったり、悪名高き益税などの問題もありますから、GDPの家計消費と消費税収はほぼ比例関係にあるとみてよさそうです。ということは、消費税収を増やす手段として家計消費をアップさせるという手段もとれそうです。

 最もてっとりばやいのは、国内で販売されているすべての商品をいっせいに値上げすることです。ただし、企業の増益分をすべて従業員への給料アップの原資にするという条件で。

 企業によって提供されている商品がいっせいに値上げになると、企業の費用がいっせいに増加することになります。企業の交通費(電車代)という経費は、JRの商品売上代金です。つまり、JRが商品代金を値上げすればそれを使う企業の経費(交通費)も増えます。

 ただし、儲かっていることを前提にすれば、売上増加額>費用増加額です。例えば、売上が100、経費(人件費を除く)が50、人件費が30、したがって利益が20という企業を考えてみましょう。ここで、日本のすべての企業が販売価格を20%値上げすることになったとしましょう。

 売上と経費は20%増加します。よって、
売上 100→120
経費  50→ 60
となります。人件費を変えなければ(20のまま)、利益が40ですね。

ここで先ほどの条件の登場です。増益分の20をすべて給料アップの原資とします。すると、売上120、経費60、人件費40、利益20です。

 なんと給料は倍になります。一人一人の生活で考えれば、商品価格は20%上がったけれども、給料が2倍になっているので、生活に困ることはありません。むしろ、生活が楽になり、もっとたくさんの消費をするでしょう。これは20%のインフレを意味しますが、給料が倍になっているので市民生活には影響を与えないでしょう。

 もちろん割を食う人もいます。株主です。売上などの経済規模が大きくなったのに、利益は増えていませんから配当も増えないでしょう。でも、これも一時的です。なぜなら、個人が、いっせい値上げするまでよりも6割くらい高い購買力を持ったからです。給料は2倍に増えましたが商品価格が20%上昇しているので、実質的には6割増くらいの消費が限界です。ただ、それにより家計消費は活発になり、企業に多くの利益をもたらすでしょう。そうなれば、翌年度以降企業の利益も増えるはずです。

 他にもいろいろな影響が考えられるでしょうが、財政出動も伴わず、企業の行動だけでできるこの値上げを「いっせいのせ」でしてみませんか?



 皆さん、こんにちは。

 まぁ、どうでもいいのですが、つい先日スーパーで買い物をして、レジに並んでいると、ちょっと不思議なモノを発見してしまいました。 

 そのスーパーではレジの前の棚に各種栄養ドリンクが並べられています。その中に「リポビタンDライト(カロリーオフ!)」がありました。ポップアップに「カロリーが気になる方も安心してお飲みいただけます」との文字が・・・。

 「えぇ~! リポビタンDなどの栄養ドリンクを飲む人は疲れている人じゃないの? 疲れているんだったら元気になるためにカロリーとらなきゃいけないでしょう?」と思うのは私だけでしょうか?

 私はまったく栄養ドリンクを飲みません。以前、フォーサイトが教室講座を実施していた頃に一度飲んだことがあるくらいです。教室講座は事前にスケジュールをすべて決めて、受講生に提示したうえで申し込みいただくので、発熱したくらいで休むわけにはいきません。39.5度くらいの発熱だったのですが、事務の女の子から「はい、先生」と渡されたのが、“ユンケル”でした。生まれて初めて栄養ドリンクを飲みましたが、異様に興奮して、わけもわからず元気になった記憶があります。「すげぇ~。栄養ドリンクって元気になるんだ」と感心したものです。普段、栄養ドリンクで無理矢理元気になることなどありませんでしたから翌日はひどい状態でしたが・・・。
 
 個人的には疲れている人・ちょっと病気だけど仕事をしなければならない人が頑張るために栄養ドリンクが存在すると思っているんです。違うんですかね? そこでカロリーオフだったら、なんだか元気も出ない気がするんですけど・・・。

 まぁ、どうでもいいですね。



 皆さん、こんにちは。

 現在、経済産業省の電気料金審査委員会では、「オール電化割引」を廃止するよう東京電力に求めているそうです。その理由は「特定の機器を購入した家庭だけを優遇する料金制度は不公平だから」だそうです。

 まさかとは思いますが、本気で言っているわけではないでしょう。何か表に出せない本当の狙いがあるのでしょうね。だって、もし本気で言っているのであれば、経済産業省は最終的に自己否矛盾に陥ってしまうじゃないですか。

 そもそも「特定の機器を購入した家庭だけを優遇 する料金制度が不公平」なのであれば、世の中の多くの経済活動は不公平になってしまいます。

 簿記のテキストには「割戻」というのが出てきます。「割戻」とはたくさんの購入をしてくれたお客さんに対しておまけすることです。スーパーでタマネギが1個58円でした。でも3個買うと158円です。これを「割戻」といいます。ですから、ほとんどの方は「割戻」を受けたことがあるはずであり、特定の商品を購入したら優遇されてきたわけです。

 このように世の中の経済活動の多くの部分で「特定の人だけが優遇される」のは当たり前のことです。だって、お得意様におまけしてあげるなんて当たり前のことじゃないですか? 税金で運営される役所は特定の人におまけをしてはいけませんが、自らの努力のみで稼いでいる民間企業は、自らの売上を伸ばすために特定の人におまけしなければならないとすらいえます。東京電力にとってみればオール電化の家庭はガス併用の家庭よりもたくさんの電気を購入してくれるお得意様ですから、優遇するのは当たり前です。なぜ、オール電化の家庭を優遇するのはいけないのでしょうね? 

 皆さんはエコカー補助金のことはご存じですよね? 燃費のよい車を購入すると補助金がもらえますし、各種税金も割り引きされます。まさに「特定の機器を購入した家庭だけを優遇する料金制度」ですね。

 対象が車の場合には補助金は不公平という議論が行われることなく、対象が電気の場合には割引は不公平という議論になるのでしょう? どちらも多くの国民に影響を与えるものであり、一部の人たちだけに関係することではありませんよね。

 というように、もうメチャクチャです。世の中の経済活動で当たり前のことを否定し、かつ自分たちがやっていることも否定しています。特定の人におまけすべき民間企業がそれを禁止され、特定の人を差別的に扱ってはならない役所が特定の人におまけしています。私の家は今のところオール電化ではないので「オール電化割引」があろうがなかろうがどっちだっていいのですが、実行される政策の決定根拠があまりにひどいので心配です。

 政策を決定する人たちは優秀な人たちです。だから、国民生活に大きな影響を与える別の重要な根拠があると信じたいところです。きっと別の理由があるんだと・・・。



30

2012/07

消費増税は役に立つ?

11:21:41 | 未分類 |

 皆さん、こんにちは。

 さて、このブログ執筆時点で、消費税増税法案が成立し、消費税増税に向けていろんなことが進み始めることとなりました。

 消費税の特徴は広く薄く課税できるということです。税負担者による脱税が難しい税金であることもその特徴でしょう。

 消費税は買い物をするたびに徴収されます。全く買い物をせずに生きていける人はいないので、国民全員に課税されるという意味で、公平性の高い税金であるといわれます。高齢者も必ず負担する必要があるため、社会保障の世代間の不公平を緩和するために役立つともいわれています。

 そして、消費活動を偽ることはできません。10,000円の商品を購入したら、絶対に500円の消費税を徴収されます。買い物をするときに消費税を脱税することができないのです。つまり、消費税を負担する人が消費額を偽って不当に負担すべき消費税額を減額するという意味での脱税は不可能です。ですから、お金持ち(収入が多くても、資産が多くても)がお金持ちレベルの消費を行えば、必然的に税収が増えるわけですね。

 ただ、脱税を全くなくすことができるかといえばそれは不可能で、小売店がお客さんから預かった消費税を納税しないということもあり得ます。有名どころでは、売上1,000万円以下の事業者は納税義務がないので、意図的に売上を1,000万円以下に抑えることによって預かった消費税をそのまま合法的に小売店店主のポケットに入れることが可能です。

 このように、消費税は広く薄く課税でき、公平な税としてアピールされています。ただ、逆進性というデメリットがあります。人間は消費をしなければ生きていけませんが、収入に占める消費の割合は収入が低い人ほど高くなります。月給20万円の人の生活費が15万だとしましょう。このときの消費税は7,500円ですね。一方、月給100万円の人の生活費が40万円だとしましょう。月給が5倍になったとしても生活費が5倍になることはあり得ないでしょう。とすれば、40万円の消費額に対する消費税は20,000円です。

 20万円の収入に対して消費税7,500円ですから、収入に占める消費税は3.75%、100万円の収入に対して消費税20,000円ですから、収入に占める消費税は2%となり、所得が低いほど消費税の負担が大きくなります。これが逆進性といわれる問題です。

 この問題に対応するため、低所得者へは何らかの給付を行うそうです。増税時に一律10,000円を配るとか、いろいろな案があるようです。でも、そもそも逆進性は問題なのでしょうか? 収入を低所得者の基準として使う場合、低所得者のほとんどは年金で生活している高齢者となってしまいます。つまり、高齢者は消費税増税の影響をあまり受けないことになってしまいます。消費税導入の理由の1つである社会保障の世代間負担の不公平性が解消できなくなってしまいそうです。



 皆さん、こんにちは。

 住宅ローンの金利は借りる人によって違わないのはなぜでしょう?

 正社員であれば、たいていの場合、広告などで表示されている金利で借りることができるようです。場合によってはキャンペーンが適用されて、さらに金利が引き下げられるようですね。

 企業であれば、企業の信用力の差で借入金利は変わります。信用力の低い企業は高い金利を払わなければお金を借りることができません。大企業に比べて、中小企業の信用力はどうしても低くなってしまいますから( 絶対的な信用力ではなく相対的な信用力)、高い金利を払うことになるわけです。大企業はその規模および事業の多様性のため、すっからかんになって借金を返済できなくなる可能性が低いわけです。

 一方、個人であれば、借りることができるかどうかの審査はありますが、金利水準の審査はありません。一般に優良顧客は様々な面で優遇されるものですが、住宅ローンに限っては優遇はないんですね。例えば、預金をしている場合にはその預金額によってATM手数料が無料になるなどの優遇を受けることができます。

 また、個人の信用力はその個人が勤めている企業の信用力とある程度リンクしているはずです。個人が勤めている企業の信用力が高ければ、リストラされるあるいは給料が引き下げられる可能性が低いため、結果として個人が住宅ローンを返済できなくなるリスクも低くなるはずです。逆に、個人が勤めている企業の信用力が低ければ、リストラされるあるいは給料が引き下げられる可能性が高くなり、結果として個人が住宅ローンを返済できなくなるリスクが高くなるでしょう。

 つまり、企業にお金を貸すときに企業の信用力によって貸出金利に差をつけているのに対して、個人にお金を貸すときには個人の信用力によって貸出金利に差をつけないということは一貫していませんね。

 さらに、個人に貸し出すときに金利に差をつけないことによって、信用力の高い顧客から信用力の低い顧客への富の移転が生じます。本来ならば信用力の高い顧客はより低い金利で住宅ローンを組めるはずであり、信用力の低い顧客はもっと高い金利を払わなければならないはずです。つまり、信用力の高い顧客は本来よりも多くの利息を支払い、信用力の低い顧客は本来よりも少なめの利息を支払っていることになるわけです。

 私が住宅ローンを組む場合にはたぶん後者のほうに入るでしょう。お金持ちさん、ありがとう!



17

2012/07

頭金を決めるのは誰?

10:12:53 | 未分類 |

 皆さん、こんにちは。

 今、インドネシアでは住宅や自動車を購入する際に最低30%の頭金が必要なのだそうです。借金による消費であれ、多くの人が多くの消費を行えば景気がよくなります。景気がよくなればいろいろなモノ・サービスの価格が上がります。つまり、インフレが起こります。ですから借金による消費が増えすぎるとインフレが起こり困ってしまうことになるわけです。

 また、簡単に借金できるようになると、軽い気持ちで借り入れをする人が増えて、その結果、借金を返済できない人(返済するつもりがない人?)が増えてしまいます。

 つまり、インドネシア政府は、インフレが起きて困りますし、返済不能者が増加(貸し手からみれば不良債権の増加)しても困るので、借金による購入時に30%以上の頭金を求めることにしたのだそうです。もちろん、消費による景気拡大というメリットと上記のデメリットを比較して、デメリットが大きい場合に頭金の最低額を強制すべきということになるでしょうが、その条件は満たされているのでしょうか?

 住宅購入の際に30%の頭金を求めるということは結構厳しいですね。日本でいうと3,000万円のマンションを購入するのに900万円を頭金として準備しなければならないということです。でも、住宅を購入すると様々な付随費用がかかりますし、「頭金を払ったら貯金がゼロになった」というのもまずいですから、実質的には1,200~1,300万円くらいの貯蓄が必要になってくるでしょう。3,000万円のマンションは庶民的な価格ですが、その庶民が1,200~1,300万円の貯蓄を持っているかというとなかなか厳しそうです。日本人の平均貯蓄額の中央値が600万円と言われていますので、マイホームを持たない若い層の貯蓄は夫婦2人分でも1,000万円に届かない可能性が高いですね。

 住宅は幅広い消費を誘発するといわれています。例えば、新築の家にすると家電も新調したくなりますし、カーテンや家具なども新調したくなります。景気拡大にかなりの貢献をするといわれており、そのため、住宅ローン減税のような政策が採用されるのですね。

 消費が過熱しすぎればインフレが発生しますが、現在のインドネシアのインフレ率は5~6%であり、過去と比べても低水準で推移しており、欧州危機に起因する景気の悪化(インフレの沈静化)が問題になっているくらいですね。

 また、支払不能になる原因が本人の金遣いの荒さにあるのであれば、それは教育の問題ですよね。たくさん頭金を入れたからといって支払不能にならずにすむかというと、全く関係ないはずです。本人のお金に関する意識を変えさせない限り、支払不能になる人を減らすことはできないでしょう。

 職場の倒産や病気・ケガなどによる就業不能で返済ができないということであれば、頭金の大小は関係ないでしょう。職場の倒産は本人がコントロール可能なことではありませんし、ましてや頭金の多寡とは何の関係もないでしょう。また、支払不能になるような(仕事を辞めなければならないくらいの)病気やケガはほとんど運です。つまり、頭金の多寡は関係ないわけです。

 というように、頭金が多く必要になってしまうといろいろ不都合が生じそうです。お金の貸し借りくらい、当人同士の自由に任せておけばいいと思うのですが・・・。



小野正芳

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