簿記講座の講師ブログ
検定試験お疲れ様でした。

皆さん、こんにちは!
簿記講座担当の小野です。

秋も深まってきて、寒い日が増えてきました。
皆さん体調管理には十分気をつけて!

第156回検定試験が終わりました。
簡単に振り返っておきましょう。

3級はとてもオーソドックスな設問であり、
過去問中心に勉強してきた方にとってはとても取り組みやすい問題だったと思います。

ポイントとなる第3問・第5問ともにとても標準的な問題であり、
過去問中心に勉強していれば82~84点の得点が十分可能な問題でした。

第2問では剰余金の処分の問題が独立して出題されました。
これまではなかった新しいタイプの問題であるかのように見えるかもしれませんが、
・収益と費用の「損益」勘定への振替
・「損益」勘定で計算された利益(貸借差額)の「繰越利益剰余金」勘定への振替
・株主配当と利益準備金の積み立て
が同時に問われているだけで、
それぞれの取引はすでに何度も出題されてきた取引ですね。
解答用紙の「繰越利益剰余金」勘定をいきなり埋めるとミスが出たかもしれませんが、
仕訳を行い、それを転記できれば、十分に10点を狙えた問題です。

2級は、第1問(仕訳の問題)・第4問(仕掛品勘定・損益計算書の作成)は
標準的な問題でしたが、第2問は比較的難しめの有価証券に関する問題、
第3問は連結と、すこし難しく感じる問題だったかもしれません。

第2問については、過去の有価証券の問題よりも取引量が少し多く、
その他有価証券に関する期首の再振替仕訳から求められている点が
少し難しかったと思います。

この期首の再振替をミスしてしまうと、
その後の売却・期末評価の数字がすべて変わってしまいます。

第3問は連結の問題で、
貸借対照表だけを作成する問題でした。

利益剰余金の部分は、連結損益計算書・連結株主資本等変動計算書がないと
作りにくかったかもしれません。

第5問は社長と経理部長の会話形式で、
様々な数字を計算させる問題でした。

計算すべき数字はこれまでも出題されてきたものですから、
見た目は少し面食らったかもしれませんが、問題文を読み始めると、
「あっ、いつもと同じだな」と気づけたかと思います。

第2問・第3問が若干くせのある問題でしたが、
過去問中心の演習をしていれば、74~78点くらいはとれたと思います。

さぁ、合格発表を楽しみに待ちましょう!