旅行業務取扱管理者講座の講師ブログ

旅行業法令のポイントチェック(2)

今回も、法令でうっかりミスを起こしやすいポイントを集めました。

2.文言・記述を正確に覚える
 選択肢に、箇条書きに各事項が並べられ、「定められている(いない)ものはどれか」と選択させる問題が多く見られます。これらは、法に定められている「文言どおり・記述どおり」であるかどうかが唯一の判断基準です。もっともらしい、いかにも正しそうな記述が出されますので、惑わされないようにしましょう。
 よく見られるのは、次の規定です。

① 旅行業法の目的・定義
 「国際親善の促進」「観光文化の発展」など、それはそれで立派な文言なので、間違ったこととは言えないのですが、第1条にはこのような文言は含まれていないので、誤りです。
 「旅行業者の利便の増進」「旅行業務取扱管理者の選任」も誤りです!

② 旅行業務取扱管理者の職務
 「登録の申請」「登録票の掲示」「営業保証金の掲示」「外務員の管理」などなど、法に規定がある事柄で一見正しいような文言が出されます。しかし、これらは旅行業者等にとって大事な規定であり、旅行業務取扱管理者の職務としては定められていません。ここも、あくまで文言どおり!

③ 誇大広告をしてはならない事項
 通常、組み合わせ問題で、「誇大広告の禁止事項に該当するものをすべて選んでいるものはどれか」と問われます。誇大広告をしていい事項などあるはずがないので、答えは常に「すべて該当する」!

④ 旅行業協会の業務
 弁済業務のみ、協会に未加入の旅行業者等は除くことに注意してください。また、旅行サービス手配業者は協会に加入していても弁済業務の対象外です。

3.各種の数字を正確に覚える
 期間・日数、金額など、法令には多くの数字があります。数字そのものが正誤のカギとなるものも多いので、正解をプラス2〜3問増やすための必須の知識です。
 しかし、今の時点で一生懸命数字を覚えるよりも、直前に集中して覚えたほうがいいでしょう。直前期になったら、またブログで数字特集をしてみます。
 以下、重要な数字を含む記述を抜き出して並べました。何の数字か、再確認してみましょう。複数の規定で同じ数字の場合もあります。

 「7日以内に旅行業協会に納付しなければならない」
 「14日以内に登録行政庁に届出なければならない」
 「30日以内に登録行政庁に届出なければならない」
 「2カ月前までに登録行政庁に申請しなければならない」
 「3カ月以内に登録行政庁に届出なければならない」
 「100日以内に登録行政庁に届出なければならない」
 「100日以内に登録行政庁に報告しなければならない」
 「6カ月以内の期間を定めて命ずることができる」
 「1年以内に事業を開始せず、又は1年以上事業を行なっていないと認めるとき(以下略)」
 「研修修了日の前後1年以内に1回以上」
 「研修終了後3年以内に2回以上」
 「登録の日から起算して5年」
 「申請前5年以内に旅行業務に関し不正な行為をした者」

次回は、約款の注意点を解説します。