国際航空運賃は、資料が多いのが特徴の分野です。速く、正確に解答するためには、すぐに問題に取りかからず、まずは別冊資料、適用条件、選択肢をざっと見て、何が問われそうなのか確かめておきましょう。
1.別冊資料
規則表の中には、正解のための貴重なヒントが埋まっています。答えそのものがずばり書かれていることもあります。運賃規則の各項目の中で、特に注意するのは次の項目です。特別運賃ではとりわけ重要です。
①シーズナリティが適用される場合…往路のシーズナリティを全旅程に適用するのか、往路復路別々か
②発券期限…出発日が迫ってから予約したときの発券期限に注意
③経路規定…コードシェア便の利用制限があるか
④途中降機…回数・料金、指定都市に注意
⑤運賃計算例外規定…距離計算、HIPチェックが必要か不要か
⑥結合運賃…異なる運賃を結合するときの条件。特に予約・発券期限や最長旅行期間、変更・取消しなどで、どの運賃の規則が適用されるか、よく確認する
⑦Qサーチャージ表やexcess mileage surcharge表があるときは、必ず問題の中で問われる。
2.問題文の適用条件
旅行形態、折り返し地点、予約完了発券日、予約変更の有無を確認する。これらの条件により、適用される運賃が限定されることがある。
3.選択肢
①適用運賃が明記されている場合
規則表と比較し、式の中の矛盾点を見つける。たとえば距離計算が不要な運賃で、割り増し計算が含まれていれば誤りの式。HIPチェックの有無、途中降機、Qサーチャージの額なども参照して絞り込む。
運賃を結合した場合は、「より厳しい規則を全旅程に適用する」場合と、「コンポーネントごとの規則を適用する」場合の区別がポイント。
②適用運賃が明記されていない場合(最安運賃を求める問題など)
選択肢の運賃額と資料の運賃表を照合し、適用運賃が何であるか絞り込むことができる。あとは①の応用。往路が全く同一式であれば、復路から調べる。
4.Fare Calculation Boxの読み取り
英数の羅列で一見複雑そうだが、記号の意味、並び方を理解すれば決して難しくない。往路・復路ごとのNUC額、Qサーチャージ、途中降機料金の表示に注意。まだ出題はないが、サーフィス区間があるときのみなし計算(//)、活かし計算(/―)の記号も今後は出題が予想される。
消去法による正解の求め方や、Fare Calculation Boxの具体的な読み取り方法は、テキストや問題集で詳しく解説しています。「速く・正確に」を目指し、がんばってください!