旅行業務取扱管理者講座の講師ブログ
お疲れさまでした!

 10月22日に行われた総合旅行業務取扱管理者試験を受験された皆さん、大変お疲れさまでした!今年もかなり厳しい問題内容でしたが、皆さんの手ごたえはいかがだったでしょうか。実施直後の解答速報と講評をホームページに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。

令和5年度 総合旅行業務取扱管理者試験の解答速報・試験講評

 また、10月20日には、国内旅行業務取扱管理者試験の合格発表が行われました。1人でも多くの方が合格されていますことを、心からお祈りいたします。

 試験後の講評でも触れたのですが、総合管理者試験は、特にJRが難しい印象です。また、海外旅行実務の、狭い意味での「旅行実務」で難問が多くなりました。しかし国際航空運賃と出入国関係法令実務は得点源となる問題レベルでした。より詳しい感想を講評で述べましたので、ぜひご覧ください。

 さて、国内旅行業務取扱管理者試験の結果が判明しましたので、少し分析をしてみたいと思います。
本年度の受験申込者の総数は10,515名で、昨年度の10,343名をわずかながら上回りました。昨年まではコロナ禍の影響で、3年連続前年比10%超の減少が続いていましたが、久々増加に転じました。コロナの呪いもようやく解けてきたようですね。
 合格率は全受験者で36.5%となり、昨年度の34.9%を1.6ポイント上回りました。このうち、全科目受験者の合格率は35.7%で、昨年度の合格率32.9%を2.8ポイント上回る結果となりました。筆者(相馬)は、試験直後の講評で「30%台後半」と予想していたのですが、じつは、内心もう数%高いかと思っていました。
 やはり、いつものように「国内旅行実務」が難しかったか・・・と思いつつ、科目免除受験者の結果を見てみると、意外にも例年とはかなり異なる結果でした。
●法令・約款の2科目のみ受験(国内旅行実務免除)…合格率48.9%(昨年比−15.3P)
●約款・国内旅行実務の2科目のみ受験(法令免除)…合格率67.6%(昨年比+14.3P)
●約款の1科目のみ受験(法令・国内旅行実務免除)…合格率80.0%(昨年は受験者ゼロ)

 法令が受験免除された方の合格率が、国内旅行実務免除の方よりも合格率が高くなっています。つまり、法令が難化し、国内旅行実務は易化したといえます。また、全科目受験者の方は小さな伸びでしたので、これも法令の難化が影響したと推測できます。約款のみ受験された方は昨年の受験者がゼロであり、今年も1ケタなので、全受験者合格率への影響はわずかです。
 なお、職業別・年齢別の合格率は公表されていません。以下、受験者数と合格者数の構成比率からの推定です。
 合格者の年齢層では、25歳以上の受験者が全国平均を上回っています。これは毎年の傾向です。また、職業別では、例年通り、旅行業以外の一般社会人が最も高い合格率となりました。次いで無職の方、旅行業の方と続いています。
 一方、合格者数ではトップの学生は、合格率では今年も全国平均を下回る結果となりました(ただし、女子は健闘です。男子ガンバレ!)。学生層をはじめ若年受験者の方は、特に地理分野が弱点となりがちです。今後の受験をお考えの方は、地理分野の強化が課題となります。

ではまた!