旅行業務取扱管理者講座の講師ブログ
国際航空運賃:ここがキモ!

国内旅行管理者試験を受験された方、大変お疲れさまでした! 
手応えはいかがだったでしょうか?

さて、今回からは総合試験対策として、海外旅行実務の各分野のポイントをお話してまいります。
特に、受講生の皆さんからご質問が多かったテーマを取り上げます。
今回は国際運賃のポイントです。

国際航空運賃は、資料が多いのが特徴の分野です。
速く、正確に解答するためには、すぐに問題に取りかからず、まずは別冊資料、適用条件、選択肢をざっと見て、何が問われそうなのか確かめておきましょう。

1.別冊資料

規則表の中には、正解のための貴重なヒントが埋まっています。
答えそのものがずばり書かれていることもあります。
複数の運賃規則が表示されている場合、特に注意するのは次の項目です。
特別運賃ではとりわけ重要です。

①シーズナリティが適用される場合…往路のシーズナリティを全旅程に適用する    のか、往路復路別々か

②発券期限…出発日が迫ってから予約したときの発券期限に注意

③運賃計算例外規定…距離計算、HIPチェックが必要か不要か

④結合運賃…異なる運賃を結合するときの条件
特に予約・発券期限や最長旅行期間、変更・取消しなどで、どの運賃の規則が適用されるか、よく確認する。

⑤Qサーチャージ表やexcess mileage surcharge表があるときは、必ず問題の中で問われる。

2.問題文の適用条件

旅行形態、折り返し地点、予約発券完了日、予約変更の有無を確認する。
これらの条件により、適用される運賃が限定されることがある。

3.選択肢

①適用運賃が明記されている場合

規則表と比較し、式の中の矛盾点を見つける。たとえば距離計算が不要な運賃で、割り増し計算が含まれていれば誤りの式。HIPチェックの有無、途中降機、Qサーチャージの額なども参照して絞り込む。

結合運賃では、「より厳しい規則を全旅程に適用する」場合と、「コンポーネントごとの規則を適用する」場合の区別がポイント。

②適用運賃が明記されていない場合(最安運賃を求める問題など)

選択肢の運賃額と資料の運賃表を照合し、適用運賃を絞り込むことができる。
あとは①の応用。

4.新しい出題スタイル-Fare Calculation Boxの読み取り

昨年、16年ぶりに出題された形式。出題確率は未知数だが、しっかり準備しておく。
昔の問題のように複雑な行程は出されないだろう。
英数の羅列で一見複雑そうだが、記号の意味、並び方を理解すれば決して難しくない。

消去法による正解の求め方や、Fare Calculation Boxの具体的な読み取り方法は、テキストや問題集で詳しく解説しています。
「速く・正確に」を目指し、がんばってください!