旅行業務取扱管理者講座の講師ブログ
旅行業務取扱管理者になろう!

 9月の国内旅行業務取扱管理者試験、10月の総合旅行業務取扱管理者試験が終了し、今年も試験シーズンを終えました。来年の試験に向けて、すでにスタートを切った人、検討中の人、来年のリベンジを目指す人など、色々おられるでしょう。

 コロナ禍の影響を受けて、過去3年間は前年の受験者数を大きく割る状況が続いていました。しかし今年は、久々に受験者数が前年を上回りました。世の中を見渡しても、出入国制限の緩和と新型コロナの感染症第5類への移行を受けて、国内外の旅行者が大きく回復しています。人手不足の問題も生じていますが、ようやく観光業全体が上向きとなってきました。これからも受験者が増え、将来の観光ニッポンを担う人材が大勢生まれることを期待しています。
 また、就職・転職手段以外に、カルチャー的要素が強いこの試験の特徴として、知的好奇心を満たすためにチャレンジされる方もいらっしゃいます。ゆとりを取り戻しつつある中で、多くの方々がこの試験勉強を楽しんでいただけたら幸いです。
 すでに私たちは来年度の教材作成に着手しています。来年度試験に向けて受講を開始された方には、何回かに分けて教材をお届けしていきます。今回の試験の内容を見て、今後の教材にも反映していくことになります。毎年のことですが、教材改訂は、法令や規則改正よりも、出題傾向の変化を読み取って記述の追加・削除・訂正をすることが多いものです。
 この時期は、私たち講師にとって、反省と改善、工夫の1年の始まりでもあります。来年の秋に、より豊かな実りを得られるように、土壌改良と技術更新の日々が続きます。そう考えますと、本当に自分の仕事は農業に似ているなあと、つくづく思います。

 今回からは、これから受験を考えてみようという方向けに、この資格と試験の魅力についてご紹介したいと思います。また、すでにフォーサイトの講座を受講開始された方は、「入門講座」と重なる内容になりますが、そのダイジェストとしてお読み下さい。

●旅行業務取扱管理者とは
 日本人の海外旅行が自由化されてから約半世紀が経ちます。この間に、年間の海外旅行者数は1,600万人を超えました。また、国内旅行では温泉とスキーが相変わらず高い人気を集めています。
年ごとに高まっていく旅行ブームの中で、旅行のスタイルも多様化を深めています。時代の流れと共に、旅行会社には、常に新しい旅の創造と、安全で快適なサービスの提供が求められています。
 このような旅行需要の変化につれ、旅行業務取扱管理者はあらゆる業務に通じた旅のスペシャリストとして、ますますその重要度を増してきている国家資格です。旅行業務取扱管理者は、文字通り地球を相手に仕事をする「ヒト」と「モノ」の総合的コーディネーターとして、活躍の舞台は日本中に、世界に、限りなく広がっていきます。

では、旅行業務取扱管理者は、具体的にどんな役割を負っているのか?
次回はそのお話をしたいと思います。