通関士講座の講師ブログ

米牛肉セーフガード発動の可能性

日米貿易交渉

みなさん、こんにちは。
講師の神田です。

冷凍牛肉の輸入量が緊急輸入制限(セーフガード)の発動基準に迫っています。
理由は、昨年末に発効した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)により、
関税が下がったカナダ産、ニュージーランド産を中心に
冷凍牛肉の輸入量が大きく伸びたためとのことです。

発動で米国の輸入牛肉に対する関税が引き上げられれば、
4月以降に始まる日米貿易交渉へ影響が懸念されています。

通関士試験対策としても学習する、世界貿易機関(WTO)ルールに基づくセーフガードは、
急激に輸入が増えた際に、国内の生産者を保護するための措置です。
4月から翌年3月までの四半期ごとの累計輸入量が前年同期で17%以上
伸びた場合に発動され、関税が38.5%から50%に引き上げられます。

そして、発動で大きな打撃を受けるのは米国産牛肉です。
米国産牛肉は、私たちの日々の生活に身近なものとなっていますので、
私たちの家計に少なからず、影響を与えそうです。