通関士スペシャリストによるこっそり裏講義

みなさん、こんにちは。
講師の神田です。

4月8日(ブルームバーグ):日豪間での経済連携協定(EPA)交渉が大筋合意しました。
これを受けて、正式に発効すれば豪州産牛肉の輸入関税は下がり、
安い価格での輸入が増える可能性があるため、外食産業からは歓迎する声が上がっています。

今回の関税引き下げについて、牛丼チェーンやファミリーレストランを展開する、
某企業は「原材料価格の低下メリットにつながり歓迎している」とコメントしています。
需給動向や為替相場の影響もあり販売価格引き下げに直接つながるわけではないといいますが、
「関税が下がれば豪州産牛肉の調達量は増えるだろう」との見通しを示しました。

合意内容では豪産牛肉で現在38.5%の関税を、牛丼などに使われる冷凍牛肉については
18年目に約5割削減となる19.5%まで、スーパーなどで販売される冷蔵牛肉は15年目に約4割減となる23.5%にまで
それぞれ段階的に引き下げます。
一方、輸入量が一定水準を超えた場合には関税を38.5%に戻す緊急輸入制限措置(セーフガード)も導入します。

冷凍牛肉の関税は1年目に30.5%、2年目に28.5%、3年目に27.5%へと引き下げます。
冷蔵牛肉の場合は1年目に32.5%、2年目に31.5%、3年目に30.5%まで下げるとのことです。
数量セーフガードの発動基準は冷凍牛肉が初年度19万5000トン、10年目に21万トン。

冷蔵牛肉は初年度13万トン、10年目に14万5000トン。農水省の統計によると、
12年度までの過去5年の豪州からの年度の平均輸入量は冷凍牛肉が19万5000トン、冷蔵牛肉が14万8000トンとなっています。

通関士試験の受験勉強をしている私たちは、単に「豪州産牛肉がお買い得になる!」ということのみならず、
関税率が引き下がることによって発生する事柄(セーフガード等)を想起したいところですね。



神田明

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