みなさん、こんにちは。
講師の神田です。
ベトナムは通関や納税などの行政手続きが煩雑であることが巨額の経済的損失につながっています。
世界銀行の統計では、同国の2012年の国内総生産(GDP)は1417億ドル(約14兆3697億円)でしたが、
政府の中央経済管理研究所は、通関手続きの迅速化だけで260億ドルのGDP上乗せ効果が得られると計算しています。
同研究所によると、現在、ベトナムの通関手続き日数は輸出で平均22日、輸入で同21日となっています。
これを7日に短縮することで物品の流れが円滑になり、新たな商機も飛躍的に拡大することから、
輸出で110億ドル、輸入で150億ドル、合計で260億ドルのGDP上乗せ効果が得られる見通しです。
グエン・ディン・クン所長代理は、世銀による最新のビジネス環境ランキングで同国が
ザンビアやルワンダといったアフリカ諸国よりも低い99位(185カ国・地域対象)だったことを引き合いに出し、
こうした手続きの煩雑さがベトナム市場の国際的評価が改善されない要因になっていると分析しました。
日本の通関手続も、煩雑さが問題視され、現在の手続きに移行してきた経緯があります。
それでも、完全には解消されていませんが…。