通関士講座の講師ブログ

バナナや小麦の価格が高騰

みなさん、こんにちは。
講師の神田です。

バナナや小麦といった身近な輸入食材の価格が高騰しています。
生産地の天候不順による不作を受けて、
卸価格は軒並み高いとのことです。

東京・大田市場でのバナナの卸価格は1カートン(13キロ)2,600円前後。
過去10年間で最高値圏で推移しています。
輸入の8割近くを占める主産地のフィリピンで、
カビの一種である「パナマ病」の被害が広がりました。
今年はさらに長雨で葉が枯れる被害が拡大しており、
日本向けの高品質なバナナの収穫が減っています。

また、国内消費の8割以上を輸入品が占める小麦も高い状況です。
昨夏に産地のフランスで洪水が発生、供給減への思惑が高まり
10月以降に国際価格が上昇しました。

昨年秋以降の円安も輸入食材の価格上昇に影響しました。
サラダ油の原料に使う大豆は円安で輸入コストが上昇。
大手食品メーカーなどは3月に家庭用サラダ油で1キログラム20円以上の
値上げを表明しました。

バナナはここ数年は小売価格も上昇基調で、一段の値上げに小売店は慎重です。
総務省の小売物価統計調査によると、2016年の東京都区部の小売価格は
1キロ259円で12年と比べて29%高い。
「これ以上の値上げは難しい」との声も出ているようです。

「価格に変動がなく、できるだけ安く」というのが消費者の本音ですが、
自然相手の要因ですから、そうは行かないようです。