試験講評

試験講評

第156回日商簿記検定試験 講評

2021/02/18

2020年11月15日(日)に実施されました、第156回日商簿記検定試験の講評を公開させていただきます。

3級講評

全体

新範囲からの出題が多くみられ、第3問、第5問には多少仕訳が難しく感じる部分も多く、動揺する場面もあったかと思います。しかし、基礎的な問題をテキストにて勉強できていれば、得点することができたと思います。

第1問

1~3については、テキストをしっかり勉強できていれば得点できたところかと思います。
4、5については、悩んだ方も多かったのではないでしょうか。しかし、5.では、図表を用いる少し変わった仕訳出題でしたが、未払を計上する仕訳ですので、特段難しいというわけではなかったかと思います。
そのため、最低でも4問は得点し、16点は取りたいところです。

第2問

新範囲からの出題ですが、テキストにも掲載している、資本振替手続きの問題です。資本振替手続きでは、収益と費用を計算して出た利益を資本に振り替えていきます。
「損益」勘定では、利益がどちらに現れるかの流れを理解していれば、「利益準備金」勘定がわからなかったとしても、8点は取りたいところです。

第3問

合計試算表から合計試算表を作成するものでしたので、貸借の記載方法で間違えることがなく、安心して解答できたかと思います。しかし、仕訳の数が多かったことで時間との勝負になったかと思います。今回の場合は、27日以降の仕訳を足した金額を記載すればよかったので、31日の合計金額の算出は、26日までの20,000,000円に足し合わせるなどの工夫で、計算時間は短縮できたかと思います。
また、注意が必要であった仕訳は、29日の返品です。返品の発送費は、着払いで先方負担ですので、考慮せず解答する必要がありました。

それ以外は比較的オーソドックスな仕訳でしたので、解答できてほしいところです。
点数としては、21~24点は取っていただきたいところです。

第4問

伝票の問題でしたが、通常の仕訳問題と変わりませんでしたので、比較的得点できたのではないでしょうか。また、取引の擬制についてもテキストの演習問題でも掲載しておりますので、8~10点は取りたいところです。

第5問

決算整理事項後残高試算表の問題でした。少し難しい仕訳もありましたが、計算問題については、比較的簡単なものとなっておりましたので、そこではしっかり得点したいところです。
難しかった内容としては、
1.の「償却債権取立益」の計上
2.の発送費が未払であるため、「未払金」を計上
8.の「支払家賃」を使用せず、「前払家賃」のみを計上かと思います。
8.の問題文では、2ヶ月分が前払と問題文に記載されていること、決算整理事項前残高試算表の金額が1年分の¥2,400,000となっていることを確認することが必要でした。
また、当期純利益の算出は、費用と収益からなりますので、「売上」以下の差額が解答となります。
少し難しかった仕訳を除き、18点は取っておきたいところです。


日頃、過去問中心に練習している方にとってみれば、上記であげた得点(71~76点)は十分可能なラインでしょう。第5問が少し難しかったこともありますので、合格率は前回より少し低いくらい(35~45%くらい)になるものと予想されます。合格発表が楽しみですね。

2級講評

全体

ここ最近でよく出題されている連結会計が出題され、受験生にとっては苦しい試験になったのではないでしょうか。また、それ以外の問題でも複雑な問題が多く、時間が足りなくなるなど苦戦したことと思います。
しかしながら、工業簿記についてはテキストレベルの出題であったことから、しっかり得点をして、難しい部分を補う必要があったと思います。

第1問

少し難しかった傾向にはあり、特に2.の免除を「仕入割引」とした方が多かったと思います。これを除いたとしても、連結等があることから、第1問では、これ以外の16点を取っておきたいところです。

第2問

有価証券についての内容でしたが、こちらもかなり難しい問題となっていました。
しかし、テキストレベルである
・期首の再振替仕訳
・BDの売却による有価証券売却益
については、しっかり解答していただき、8~10点は取りたいところです。

第3問

連結会計の問題です。以前とは少し違う出題で戸惑った方も多かったかと思います。しかし、貸借対照表だけの解答を問われていますので、以前のものよりかは少し解答しやすかったのではないでしょうか。
そのため、テキスト、問題集にて学習してきた内容の仕訳は、しっかりと仕訳ができていてほしかったところです。
こちらについても、8~10点取りたいところです。

第4問

費目別計算の問題でした。資産の分類がしっかり覚えられているかが重要でしたが、過去問をしっかり勉強している方にとっては、簡単に感じる内容だったのではないでしょうか。
他の問題が難しい分、このような基礎的なところは全問正解で20点取りたいところです。

第5問

直接原価計算が出題されましたが、テキストレベルの基礎的な問題であり、こちらも全問正解で20点取りたいところです。特に、語群もあったことで用語については容易に解答できたかと思います。


今回の試験は、かなり難しかったと思います。合格率は、20%程度に落ち込む可能性があり、難しかった有価証券、連結会計での部分点が合否の分かれ目であると思います。皆様が合格できていることを祈るばかりです。

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