中小企業診断士のメリット・デメリットとは?働きながら効率的に勉強する方法も解説

更新日:2024年12月2日

中小企業診断士とは、中小企業の経営課題について診断したり支援を行ったりする国家資格。知名度は高くありませんが、経営コンサルタントとして活躍できる唯一の国家資格でもあります。そんな中小企業診断士の資格を取得することで得られるメリットは、中小企業診断士として活躍できること以外に、キャリアアップになって収入アップにつながりやすいこと、さらに周囲から評価されたり、独立につながったりすることが挙げられます。

本記事では、中小企業診断士のメリットとデメリットを詳しく紹介し、中小企業診断士の資格を取得するために必要な勉強時間や合格に向けたおすすめの勉強方法まで、中小企業診断士に関するさまざまな情報を解説します。

  • 中小企業診断士の資格を取得すると、さまざまなメリットがあります。
  • デメリットには、資格取得に時間がかかることと、中小企業診断士には独占業務がないことが挙げられます。
  • 中小企業診断士の合格率は毎年4~6%くらいで、この資格の難易度は高いと言えます。
  • 中小企業診断士に合格するための勉強時間は1000時間です。
  • 中小企業診断士の資格試験に合格するには、ポイントを抑えて効率的に勉強することが鍵。
目次

中小企業診断士を取得するメリット

中小企業診断士試験の難易度は?必要な勉強時間や合格率からわかりやすく解説

中小企業診断士という職業や資格の存在はあまり広く知られていないかもしれませんが、この資格を取得すると、さまざまなメリットがあります。

経営に関する体系的な知識が身につく

中小企業診断士は、企業の業務や経営全体に関することを診断して、企業にアドバイスを行ったり問題解決の提案をしたりする職業です。そのため、中小企業診断士には経営に関する幅広い知識が求められるもの。当然ながら、資格試験の勉強では経営に関して体系的に学んでいくため、自然と経営の体系的な知識を身につけられます。

資格取得後は、中小企業診断士として働くだけではなく、会社員であっても経営に関する知識をビジネスのさまざまな場面で活かせるでしょう。視野が広がって、目の前にあるタスクをこなすだけではなく、幅広い視点でものごとを考えられるようになります。

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人脈が広がる

自分がビジネスを行っていくうえでも、人として成長していくためにも、人脈は欠かせないもの。豊かな人脈はなにものにも代えがたい財産になります。

中小企業診断士の資格を取得すれば、中小企業診断士として仕事を行うなかで、多くの企業の経営者や幹部と接する機会が増えるでしょう。一般的にはなかなか出会えないそのような人たちと会ったり仕事したりすることは、自分自身を大きく成長させていくことにつながるはずです。

そして人脈が広がっていくことで、次の新しい仕事にもつながっていくことでしょう。

転職やキャリアアップにつながる

中小企業診断士の資格は国家資格のひとつで、取得していることで必ずアドバンテージがあります。例えば転職活動を行うときに資格欄に中小企業診断士と記載できれば、その知識を持っていることや、目標に向かってチャレンジする精神や学習能力を持っている人物であるとアピールできます。

中小企業診断士や経営に関する業務に携わる職種なら、中小企業診断士の資格取得でキャリアアップも望めるでしょう。ぜひ採用面接では、なぜ中小企業診断士の資格を取得しようと思ったのか、資格を持っていることでどのように貢献できるかを面接官に伝えましょう。

資格手当で年収が上がる

業務に関連する資格を取得した人には、資格手当を出す企業もあります。中小企業診断士の資格は難易度が高く持っていることでも価値ある資格のひとつです。そのため、資格手当でもそれなりの金額が設定されていることもあるでしょう。月に1万円の資格手当でも、年間12万円にもなり、家計にプラスになるでしょう。

また資格を取得していれば、給料交渉をしやすく年収アップだって夢ではありません。もし中小企業診断士として独立して成功すれば、会社員の年収よりも大きくアップする可能性もあります。

独立開業のきっかけが掴める

「将来は独立して自分で事務所を開きたい」と考えている方は、中小企業診断士の取得から開業を目指すという方法があります。中小企業診断士の資格を持っていれば、経営コンサルタントとして活動することができて、自らの事務所を構えることだって可能です。

独立開業には、経済的な面での不安といったデメリットもありますが、その一方で、自分の好きなライフスタイルで仕事できることや、人間関係のストレスに悩みにくいといった大きなメリットがあるもの。おまけに、軌道にのれば独立開業によって、収入の大幅アップだって期待できるでしょう。

中小企業診断士を取得するデメリット

メリットの多い中小企業診断士の資格ですが、デメリットもいくつか考えられます。とくに忘れてはいけないのが、資格取得に時間がかかることと、中小企業診断士には独占業務がないことが挙げられます。

資格取得に多くの時間を費やす

中小企業診断士の資格を取得するには、勉強しなければいけません。そして合格するために目安といわれる勉強時間が、およそ1000時間です。1日も休むことなく、1日2時間の勉強を続けても1年半近くかかる計算です。

そのため中小企業診断士の資格を取ろうと思ったら、勉強時間をしっかり確保していくことが大切。そして高いモチベーションを維持して、それを継続していかなければなりません。仕事しながら資格取得を目指す方はなおさら、しっかりとした学習計画を立てて、目標に向かって実行する強い意思が必要です。

中小企業診断士には独占業務がない

中小企業診断士の職業には、残念ながら独占業務がありません。独占業務とは、その資格を取得した人のみが独占的に行える業務のこと。例えば、弁護士、司法書士、宅建士、行政書士などが当てはまります。しかし、中小企業診断士は国家資格ですが、独占業務がありません。つまり、中小企業診断士の資格を持たなくても経営コンサルタントなどの肩書を名乗って仕事することが可能なのです。

ただ独占業務ではないといっても、中小企業診断士の資格を持っていることは、その資格に必要な知識を持っている証明になり、転職や就職活動のシーンでも、実際に自分が中小企業診断士として仕事するシーンでも役立つでしょう。

中小企業診断士試験の難易度は?

中小企業診断士の資格試験の難易度はどうでしょうか?合格率を見てみると、毎年4~6%くらいで推移しています。この合格率は、他の国家資格と比べても低めの水準。つまり、それだけ中小企業診断士の資格の難易度は高いと言えます。

中小企業診断士の資格を取得するには、1次試験と2次試験の両方をパスしなければならず、出題範囲がとても広いことが、難易度を上げている理由です。しかし、ポイントを抑えた効率的な学習なら、幅広い範囲が出題対象であっても短期間の合格は不可能ではありません。

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中小企業診断士取得までにかかる時間

難易度が高い中小企業診断士の資格試験。合格を目指すためには、どのくらい勉強しなければならないでしょうか? 一般的に中小企業診断士に合格するために必要と言われる勉強時間は1000時間です。実際の試験は1次試験と2次試験にわかれるので、内訳としては1次試験対策に800~1000時間、2次試験対策に200~400時間になります。

1000時間の学習時間を確保するなら、1日約3時間の勉強を行って1年計画で合格を目指すことになります。しかし、仕事している方にとっては1日3時間の勉強をコンスタントに続けていくのは決して簡単なことではありません。もし1日約2時間の勉強なら、1年半~2年で合格を目指す計画になります。

この計画は、それぞれのライフスタイルによって大きく変わるでしょう。短期間で集中的に勉強する方、コツコツと長く勉強を続けて長期的に合格を目指す方など、それぞれの生活にあわせて考えましょう。

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実際の中小企業診断士合格者の声

実際に中小企業診断士の資格試験に合格した人には、どんな人がいるでしょうか?通信講座の「フォーサイト」で2023年試験の中小企業診断士の講座を受講した人について見てみると、正社員や公務員の人が9割以上。

年代は20代、30代、40代で大きな差はありませんでした。つまり、20代~40代で働きながら中小企業診断士の資格合格を目指す方が大半であるということです。

仕事をしながら1000時間の勉強時間を確保していくのは簡単なことではありません。「無理のない計画を立てること」「コツコツと継続していくこと」「絶対に合格するという強い気持ちを持つこと」などの声があります。

中小企業診断士試験合格の効率的な勉強方法

難易度の高い中小企業診断士の資格試験に合格するためには、いかにポイントを抑えて効率的に勉強するかが鍵。特に出題範囲が幅広く「狭く深く」出題されるというより「広く浅く」出題されることを理解して、重点的に覚えなければならない部分を集中的にカバーしていかなければなりません。

・テキスト選び
そこで大切なのが、適切なテキストを選ぶこと。テキストの内容によって、カリキュラムやポイントの抑え方が違うもの。いかにわかりやすくまとめられていて、試験に出題されやすい問題がどういうところなのか、親切に教えてくれるものかどうかチェックしましょう。

・演習問題でアウトプット
さらに、テキストに加えて演習問題も大切。テキストでインプットした知識は、必ず演習問題でアウトプットして、その知識を定着させていきましょう。間違えた問題があればそのままにせず、必ず解説を読んでなぜ間違えたのかしっかり確認していきましょう。間違えた問題だけは繰り返し解くのがおすすめです。

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中小企業診断士最短合格なら通信講座がベスト

1000時間の勉強時間を確保して、1年や2年などの長期計画で取得を目指していく中小企業診断士。高いモチベーションを持ったまま、計画的に学習を進めることは簡単にできるものではありません。そんなときにおすすめなのが、通信講座の利用です。

通信講座は、忙しい方でも通勤時間や合間の時間を使って、自分の好きなタイミングで、場所を選ばずに勉強できることが特徴。おまけに受講料はリーズナブルなので、経済的に重い負担を感じることがありません。また、もしわからない部分があったとしても通信講座ならすぐに問い合わせて、正しい情報を得ることができます。

フォーサイトの中小企業診断士通信講座の特徴

そしてさまざまな通信講座があるなか、おすすめしたいのが「フォーサイト」の中小企業診断士講座です。中小企業診断士の試験合格までには、一般的に12か月程度の学習期間が必要だと言われています。しかし、フォーサイトの中小企業診断士通信講座なら、最短8か月という短期間で合格が目指せます。その秘密は、フォーサイトの徹底した「合格点主義」にあります。

中小企業診断士の試験に合格するために、100点を取ることは必要でしょうか? いいえ、必要ではありません。100点を目指す「満点主義」ではなく、合格を目指すために必要なポイントを的確に押さえる「合格点主義」で教材を制作しているフォーサイトだからこそ、短期合格が叶えられているのです。

フォーサイトで採用されているのは、「合格点主義」が貫かれたフルカラーのわかりやすいテキスト。それらの教材の執筆やカリキュラムに合わせた講義を行っているのが、香川大輔講師・小嶋聖司講師・木下洋平講師の3名です。経験も実績も兼ね備えた優秀な講師陣による講義を受講することで、合格への道がまっすぐに見えてくること請け合いです。

中でも、香川大輔講師は、「難しいことを簡単に変える!」をモットーに、人気講義を数多く展開しています。知識を学ぶことは、時には困難を伴います。ただ単にテキストを読むだけでは、なかなか頭に入ってこないかもしれません。しかし、ちょっとした考え方の工夫や、違った見方をすることで、霧が晴れたように理解が進むことがあります。香川大輔講師の講義では、受講生全員の理解が進むよう、難しいことでも簡単と思えるよう、随所に心が砕かれているので、どんな人でもやる気を失わずに学習することができるでしょう。

香川大輔講師はもちろん、その他ベテランの講師陣がバックアップして、短期間での合格を目指した教材づくりや講義が行われることで、フォーサイトの高い合格率が毎年達成されているのです。

通信講座を体感するなら資料請求しよう!

通信講座を利用するのが初めての方、過去に利用したけれど途中で挫折した方などは、通信講座に対して抵抗感があるかもしれません。そんなときは、いきなり講座に申し込まず、無料でできる資料請求はどうでしょう?

資料請求では、まずサンプルテキストと問題集が届きます。受講者の90%以上が満足したというテキストがどんなものなのか、イラストやフルカラーでどんな風にまとめられているのか、ぜひ実際に手にとって見てみましょう。ここで「これなら勉強できそう!」と思えるなら、ぜひ通信講座を始めることを考えていいでしょう。

また、無料の資料請求ではeラーニングを無料で利用できます。フォーサイトでは通信講座でありながら、スマホを使って時間や場所を選ばずに学べるシステムがあるもの。定期的に行われるライブ配信の講義も行われます。まるで学校に通っているような気分にもなり、ふだんの学習にメリハリが出てきそうです。

メリットが多い中小企業診断士の資格取得

中小企業診断士試験の難易度は?必要な勉強時間や合格率からわかりやすく解説

中小企業診断士は取得することで、多くのメリットが得られる資格のひとつです。取得することでできる独占業務があるわけではありませんが、難易度がとても高く合格率が低い中小企業診断士の資格試験について、もし取得できればその点を強く対外的にアピールできるでしょう。

企業の経営面などに興味がある方は、中小企業診断士という資格についてチェックしてみてはいかがでしょうか?

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この記事の監修者は
小嶋聖司(こじま せいじ)

中小企業診断士の学習は楽しい
【出身】千葉県
【経歴】千葉大学法政経学部卒 中小企業診断士
【趣味】読書・サッカー
【座右の銘】和して同ぜず
フォーサイト講師ブログ

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