預貯金の税金と非課税制度とは?|わかりやすくFP解説

預貯金の税金と非課税制度とは?
目次

預貯金の税金と非課税制度とは

預貯金には利息がつきます。この利息も課税の対象となります。このコラムでは、税金の種類や金額、非課税対象となる預貯金などを解説していきます。

復興特別所得税とは

給与や賞与の他、預貯金や債権の利子、株式や投資信託の配当金・売却益、デリバティブ取引等の利益などには、所得税が課税されますが、平成25年から令和19年までの間に生ずる(収入金額の収入すべき時期とされる)ものに対して、各年分の所得税の額に2.1%を乗じた金額が追加的に課税される復興特別所得税が課税されます。

デリバティブ取引とは、国内の取引所において行う、または、証券会社と直接行うデリバティブ取引であって、有価証券もしくはその指数(TOPIX、日経225など)、為替(FX)、商品(金、プラチナ、原油)などの先物・オプション取引またはカバードワラントに限ります。

預貯金の税金とは

預貯金の利息、信託の収益分配金、公社債の利息は利子所得に分類されます。

利子所得は一律20%(所得税15%、住民税5%、別途復興特別所得税0.315%)が源泉徴収され、課税関係は終了します。こうした課税方法を源泉分離課税といいます。

非課税貯蓄制度とは

所得を得ることが難しい人に対する配慮として、以下の通り、一定額以下の貯蓄の利息を非課税扱いにする制度があります。

マル優とは

預金、貸付信託、金銭信託、公社債、政府保証債、公社債投資信託の元本350万円までの利息が非課税となります。

特別マル優とは

利付国債と公募地方債の額面350万円までの利息が非課税です。

郵便貯金を対象とした「郵便非課税制度」は、日本郵政公社の民営化により廃止されました。ただし、民営化前にゆうちょ非課税制度を利用して預け入れた貯金については、満期まで非課税扱いが継続されます。

預貯金の税金と非課税制度とは?

所得を得ることが難しい人とは

所得を得ることが難しい人とは、以下の条件を満たす人をいいます。

  • 身体障害者手帳の交付を受けている人
  • 遺族基礎年金の受給者である妻
  • 寡婦年金の受給者である妻
  • その他これらに準ずる人

非課税貯蓄制度の注意点

税金が課されないため、利回りが高く、長期運用する資金から優先的に利用すべき制度です。

以下の金融商品はマル優対象外となります。

  • 割引金融債…償還時に20%の申告分離課税、別途復興特別所得税の0.378%
  • 割引国債・抵当証券・定期積立・金貯蓄口座・外貨預金・5年以下の一時払い養老保険などの金融類似商品、大口定期預金…20%の源泉徴収(所得税15%、住民税5%、別途復興特別所得税0.315%)

非課税貯蓄制度を利用する場合、住民上の写し等の公的書類(本人確認のため)と非課税貯蓄申請書が必要です。なお、マル優枠を超えた場合、後から提出された非課税貯蓄申告書が無効となり、その貯蓄は課税扱いとなります。

非課税対象者でなくなったときは、仮に非課税枠が余っていても新規で非課税扱いを受けることはできなくなりますが、すでに預け入れていた非課税貯蓄については、原則として、非課税扱いを継続することができます。

財形貯蓄制度とは

財形貯蓄制度は、勤労者の計画的な財産形成を推進することにより、勤労者の生活の安定をはかり、もって国民経済の健全な発展に寄与すること(勤労者財産形成促進法)を目的としています。

対象者は勤労者であり、会社役員・自営業者・農業従事者は該当しません。

種類 一般財形貯蓄 財形年金貯蓄 財形住宅貯蓄
目的 制限なし 定期的な年金受給のため 住宅の取得・増改築のため
要件 勤労者なら誰でも利用可 満55歳未満の勤労者 満55歳未満の勤労者
期間 3年以上 5年以上(年金受給は満60歳以降) 5年以上(ただし、住宅取得目的ならば、5年未満の払い出しも非課税)
税制 20%源泉徴収(別途復興特別所得税0.315%) 貯蓄型:財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄の元利合計550万円までの運用益は非課税
保険型:財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄の払込保険料累計550万円までの運用益は非課税(財形年金貯蓄のみの場合は、払込保険料累計385万円までの運用益は非課税)
契約 制限なし 1人1契約 1人1契約

財形貯蓄制度の不適格事由とは

一般財形貯蓄の場合

積立中断 制限なし
転職 2年以内に転職し、新たな職場で財形制度があれば、引継可能
海外転勤(1年以上) 所得税(15%)のみ課税

(別途復興特別所得税0.315%)

財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄の場合

積立中断 2年未満の中断のみ何度でも可能
転職 2年以内に転職し、新たな職場で財形制度があれば、引継可能
海外転勤(1年以上) 7年間、非課税措置が継続

財形貯蓄全体の注意点とは

財形貯蓄は勤労者(事業主に雇用されるサラリーマン、公務員など)のための制度であり、自分の勤務先に財形制度が無い場合は、利用することができません。

財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄の課税とは

年金や住宅取得以外の目的で財形を引き出した場合、死亡・重度障害の時を除いて、その利息は次のように課税対象となります。

貯蓄型 保険型
財形年金 過去5年間の利子に20%課税 積立開始時からの利息全てが一時所得として総合課税
財形住宅 過去5年間の利子に20%課税 積立開始時からの利息全てが20%源泉分離課税

非課税限度枠を超えて積み立てた場合、限度枠を超えて発生する利子には20.315%課税されます。

保険型の場合、払込限度枠を超えることはあり得ないため、該当する規制はありません。財形年金貯金に関しては、退職しても年金の受取が終了するまで非課税扱いを受けることができます。

預貯金の税金と非課税制度に関するよくある質問

財形年金貯蓄を貯蓄型商品で利用した場合、いくらまで非課税扱いとなりますか。

財形年金貯蓄を貯蓄型商品で利用した場合、合算して元利合計550万円までが非課税となります。

「マル優」と「特別マル優」が何なのか、どうしてもわかりません。非課税貯蓄制度の名称ですか?

また、何かの言葉の略なのであれば、略す前の言葉も知りたいです。

「マル優」とは「障害者等の少額預金の利子所得等の非課税制度」の通称で、「特別マル優」とは、「障害者等の少額公債の利子の非課税制度」の通称です。

何かの言葉の略語というわけではなく、以前上記制度ということをわかりやすくするため、手続きの際、証書の上に「優」という文字を書き、その上に〇を書いていたことから、「マル優」と呼ばれるようになったという説が有力です。

復興特別所得税は何に使途されるのでしょうか。

復興特別所得税は、「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」に基づき徴収されています。

そのため、主に東日本の復興事業に充てるため、徴収されております。