行政書士の合格率はどのくらい?

行政書士の合格率はどのくらい?

行政書士の合格率はどのくらい?

行政書士試験の受験を考えた時、まず気になることの一つが、試験の合格率ではないでしょうか?
このコラムでは、行政書士試験の合格率の年度別推移や、合格者の年齢・性別といったデータをご紹介し、合格率から見た行政書士試験の特徴について、ご説明をしていきたいと思います。

➡行政書士の難易度についてはこちら

目次

行政書士試験の合格率

平成30年度の行政書士試験の全国平均合格率は12.7%でした。
前年度の平成29年度の合格率15.7%と比べると3%低下しました。

年度 受験者数 合格者数 合格率
平成30年度 39,105人 4,968人 12.7%
平成29年度 40,449人 6,360人 15.7%
平成28年度 41,053人 4,084人 9.95%
平成27年度 44,366人 5,820人 13.12%
平成26年度 48,869人 4,043人 8.27%
平成25年度 55,436人 5,597人 10.10%
平成24年度 59,948人 5,508人 9.19%
平成23年度 66,297人 5,337人 8.05%
平成22年度 70,586人 4,662人 6.6%
平成21年度 67,348人 6,095人 9.1%

行政書士試験は、昭和の終わり頃までは国家試験ではなく、各都道府県単位で実施されていたそうです。試験日・試験問題も都道府県ごとに異なり、また難易度も今より易しく、合格率数十%という時代だったため、この世代の方は、「行政書士試験=簡単、誰でも受かる」というイメージをお持ちの方が多いようです。

その後、行政書士試験が国家試験となり、さらにその数年後からは試験日・試験問題も全国統一となり、数回の試験制度改革を経ながら、現在の行政書士の制度が出来上がっています。

平成以降の行政書士試験は、昭和時代とは試験問題の内容も変わり、合格率は、年度によって幅がありますが、最近は大体10%前後で推移しています。平成に入ってからは年度によっては5%を下回った時もあり、合格率だけを見れば、司法書士試験(合格率3%程度)に迫る難関試験となっています。

この合格率を低いとみるか、それ程でもないとみるかは人それぞれかと思いますが、昔の「行政書士試験=簡単」というイメージはもはや通用しない時代になっていると言えるでしょう。

合格率の年度別推移

ここで、過去10年間の行政書士試験の受験者数・合格者数・合格率の推移を見てみましょう。
受験者数・合格者数が棒グラフ、合格率が折れ線グラフで表されています。 合格率の年度別推移

過去10年の試験では、合格率が高めの年と低めの年が交互に繰り返す傾向が見られます。しかし、そうでない年もありますし、こればかりは毎年蓋を開けてみないと分かりません。
行政書士試験は合格基準点によって合否を決める絶対評価のため、合格率が変動するのは、年度によって試験の難易度が変動するためと考えられます。

合格ギリギリの実力で受験した場合、年によって合格だったり不合格だったりということもあり得るということになりますので、受験生にとっては自分の受験する年が少しでも「当たり年」であることを祈りたいところでしょうか!?

また、ここ数年については合格率がやや高くなっているように見えますが、その一方で、受験者数は年々減少傾向となっているため、合格者数でみると決して増えているというわけではなく、残念ながら!?、試験そのものが易しくなっているとは一概には言えません。

合格率が低い理由

上のデータからも分かるように、行政書士試験の合格率は10%前後と、低めに推移してきています。合格率が低い理由としては、次のようなことが考えられます。

試験の難しさ

行政書士試験は法律系の国家試験ですので、日常生活では接することのないような法律の条文や判例など専門的な知識が必要で、また、近年では単なる条文の丸暗記だけでは解答できないような思考力を問う内容も増えており、試験そのものが難しいということは当然あります。

合格するためには、それなりに多くの時間を使って十分な量の勉強をする必要があることは言うまでもなく、これまで法律を学んだことのない人が何の準備もしないで簡単に合格できるようなものではありません。

人気の資格であること

行政書士は独立・開業を目指す人たちにとって大変人気のある資格で、そのため試験の受験者数も毎年数万人と、大変多いです。

一方、行政書士は独占業務のある専門業種であり、法律を扱う業務を行う、社会に対して大きな責任のある職業です。そのため、業界の責任として、行政書士の一定の能力水準を保つ必要があり、やみくもに合格者の人数を増やすことはできません。その結果、試験の難易度が上がり、合格率が低くなると考えられます。

受験資格がないこと

行政書士試験は、受験資格が一切なく、誰でも受験できることが特徴です。受験することの敷居の低さによって、やる気さえあれば誰でもチャレンジできる公平感のある試験、と言えると思います。

一方で、受験者の中には、仕事や家事育児に時間を取られて思うように勉強時間が取れなかったり、試験勉強を始めて間もなかったり、という理由などで、まだ学習途中で十分な準備ができていないけれど、今の実力を確認するために受験してみる「お試し受験」の人や、誰でも受験できるし択一問題も多いから、とりあえず受験だけしてみよう、というような「記念受験」の人もいます。合格率はあくまで、「合格者数÷受験者数」で計算されますので、「誰でも受験できるために、合格率が低い」、ということも言えるのです。

合格者の年齢や性別

行政書士試験は、老若男女問わず、様々な人が受験し、合格しています。
ここで、平成30年度の合格者の内訳を見てみましょう。
まず、合格者の年齢の内訳です。

合格者の年齢や性別

10歳代から60歳代まで幅広く合格されていますが、中でも20歳代から40歳代までの合格者が8割近くを占めており、働き盛りの社会人の方が、キャリアアップや独立開業を目指して受験されていることがうかがえます。

また、平成30年度の最年少申込者は13歳、最年少合格者は16歳。最年長申込者は94歳、最年長合格者は77歳でした。

次に、合格者の性別の内訳です。

合格者の性別の内訳

合格者の男女比は男性74%、女性26%となっています。受験者数で見ると、男性72%、女性28%で、どちらもおおむね男性7割:女性3割程度となっています。

フォーサイト行政書士通信講座の合格率

予備校や通信講座を利用して勉強した人の行政書士試験合格率は、独学で受験した人よりも高いと言われています。

全ての学校が合格率を公表しているわけではないため、どの程度合格率が高いかについては一概には言えませんが、フォーサイトの行政書士通信講座の場合は、2018年度(平成30年度)の受講生の合格率は全国平均の2.94倍の37.3%、2017年度(平成29年度)は全国平均の2.72倍の42.75%でした。毎年、全国平均に比べて高い合格率を達成していることが分かっていただけると思います。

このコラムでは、行政書士試験の合格率について紹介してきました。
法律系の資格の中では比較的合格しやすいと言われている行政書士試験ですが、データからもわかる通り、受験者の約10人に1人しか合格できない、決して生易しくはない試験であることは間違いありません。

とは言っても、きちんと勉強して、必要な知識を身に着けていけば、初学者でも合格することが十分可能な試験ですので、これから行政書士を目指す人も合格率の数字だけ見て尻込みすることなく、ぜひ積極的にチャレンジしてみて下さい!