行政書士試験の難易度とは?偏差値で例えると?合格のためのポイントも解説!

更新日:2024年12月2日

行政書士試験の難易度とは?偏差値で例えると?合格のためのポイントも解説!

行政書士試験は、法律系国家試験の中でも難易度の高い試験です。実際に行政書士試験がどのくらいの難易度なのか、合格率はどれくらいなのかと気になる人も多いのではないでしょうか。

本記事では、行政書士試験の難易度、難易度を偏差値で例えるとどのくらいか、合格率や合格基準はどれくらいか、学習のポイントなどについて解説します。

  • 行政書士試験の合格率は、10%前後が目安
  • 難関資格とされ、「法律系国家試験の登竜門」とも呼ばれる
  • 司法書士試験よりは優しいが、宅建士試験よりも難しい試験である
  • 合格までには1000時間ほどの勉強が必要で、3年くらいかかることもある
  • 合格基準は、総合得点が180点以上、60%以上の正解が必要である
  • 「行政書士」と聞くと「難しい試験をクリアしたんだ」と感じる人も多いでしょう
  • 行政書士試験の難易度は偏差値60~64くらいのイメージ
  • 行政書士試験は、社労士試験と比べると難易度は低いとされています
  • 行政書士試験は、宅建試験と比較した場合、難易度が高いとされています
  • 行政書士試験と司法書士試験を比較した場合、司法書士試験の方が高難易度です
  • 中小企業診断士試験と行政書士試験を比較した場合、行政書士試験の方が難易度は低いです
目次

行政書士試験の難易度

行政書士試験は難易度が高い資格の1つであり、「法律系国家資格における登竜門」とも呼ばれています。「行政書士」と聞くと、「難しい試験をクリアしたんだ」と感じる人も多いのではないでしょうか。

直近10年の合格率を見てみると、平成29年度(2017年)の15.7%が最も高く、平成26年度(2014年)の8.27%が最も低い数値です。平均するとおよそ10%の合格率で推移しています。

行政書士試験は長い歴史がありますが、過去には2%台と驚くほど低い合格率のときもありました。では、そのころと比べて行政書士試験は簡単になったのでしょうか。答えはNOです。試験そのものの難易度は高い水準をキープしており、実際に合格率20%を超えることはこれまでにありません。

行政書士試験と他の法律系国家資格を難易度順に並べてみると、「司法書士」「中小企業診断士」「社労士」に次いで4番目に位置しています。次いで「宅建士」が5番目にきます。勉強時間も、600~1,000時間が必要とされ、法律系国家資格の中で4番目に多い数字となっています。そのことからも、行政書士試験は難易度が高いといえるでしょう。


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行政書士試験の難易度を偏差値にするとどのくらい?

行政書士試験はなんとなく難易度が高いことはおわかりいただけたかと思います。では、より具体的にイメージするために、以下で行政書士とともに他の資格の難易度を偏差値のようにしてまとめてみます。


  • 東京大学・京都大学(偏差値68~):司法試験
  • 慶応大学・早稲田大学(偏差値65~):司法書士
  • MARCH(偏差値60~):中小企業診断士、社労士、行政書士
  • 日東駒専(偏差値55~):宅建、測量士

あくまでもイメージに過ぎませんが、行政書士は偏差値60~64くらいのMARCHあたりに位置します。偏差値60~64というと上位8~15%であり、1,000人受験した場合、60~150番目くらいの順位になります。つまり、行政書士試験は大学受験でいうところの難関大学クラスであり、上位の位置の難易度にある試験なのです。

行政書士試験の難易度を他資格と比較

行政書士試験の難易度がどの程度なのか把握しやすいように、他の資格と比較してみました。以下では、合格率や合格ラインを始めとしたさまざまな項目から比較し、解説しています。行政書士試験の難易度はどのくらいなのか、そしてその根拠を知りたい方は参考にしてみてください。

社労士との難易度の違い

行政書士試験は、社労士試験と比べると難易度は低いとされています。以下で項目ごとに解説していきます

関連記事: 社労士とは?試験概要や仕事内容から資格を取得するメリット、なるための方法まで解説

合格率

社労士試験の合格率は5~7%程度です。一方、行政書士試験は10%程度で推移しています。そのため、社労士試験の方が難易度は高いといえます。

勉強時間

社労士試験に必要とされる勉強時間は800~1,000時間必要とされています。行政書士試験は600~1,000時間です。そのため勉強時間では、難易度の差はほぼありません。

合格基準

社労士試験は科目ごとに足切りラインがあり、基準点を越えない科目があれば、他が総得点でクリアしていても合格できません。社労士試験の合格率の低さはこの特殊性にあるといわれています。行政書士試験にも足切りはありますが、科目ごとに設けられてはいません。そのため、苦手な科目を得意な科目で挽回できます。そのため、社労士試験の方がその特殊性から難易度が高いといえます。

宅建士との難易度の違い

行政書士試験は、宅建試験と比較した場合、難易度が高いとされています。以下で、行政書士の方が難しいとされる理由を解説します。

関連記事:宅建とは?試験概要や仕事内容から資格を取得するメリットまで解説

合格率

宅建士試験の合格率は15~17%程度で推移していますが、行政書士試験は10%程度で推移しています。そのため、行政書士試験の方がやや難しい試験であるといえます。

勉強時間

宅建試験の合格には、300~400時間の勉強が必要とされています。一方、行政書士試験では600~1,000時間の勉強が必要とされます。勉強時間から見ると、行政書士試験の方が明らかに難易度は高いといえるでしょう。

合格基準

宅建試験の合格基準は、50問中31~38問の正答率です。行政書士試験では試験全体で60%以上(300点中180点)が必要です。足切りラインもあるため、行政書士試験の方が難しいかもしれません。ただし、宅建試験は年によって合格基準に幅がある点には注意が必要です。

試験科目

宅建試験の試験科目は4科目、行政書士試験は8科目あります。そのため、行政書士試験の方が幅広く知識が求められる点に難しさがありそうです。

司法書士との難易度の違い

行政書士試験と司法書士試験を比較した場合、行政書士試験よりも司法書士試験の方が高難易度です。なぜ司法書士試験は行政書士試験よりも難しいのか、以下で見ていきましょう。

関連記事:司法書士とは?仕事内容や試験、魅力について紹介

合格率

司法書士の合格率は4~5%あたりで推移しています。行政書士試験は平均すると10%程度です。合格率が半分以下であることから、司法書士試験は高難易度の試験といえるでしょう。

勉強時間

司法書士試験で必要な勉強時間は3,000時間、行政書士試験では600~1,000時間です。圧倒的に司法書士試験は勉強時間が多く必要です。そのため、行政書士試験の方が易しいといえるでしょう。

合格基準

司法書士試験は相対評価であり、合格基準が毎年変動します。行政書士試験は絶対評価であるため、合格基準に変動はありません。問題の難易度や受験生のレベルによって合格基準が変動し、明確に基準が読めないことから、司法書士試験は難易度が高いといえます。

試験科目

司法書士試験は試験科目が11科目、行政書士試験は8科目です。司法書士試験はより多くの範囲をカバーしなければならず、勉強時間が3,000時間あっても足りないと感じるかもしれません。

中小企業診断士との難易度の違い

中小企業診断士試験と行政書士試験を比較した場合、行政書士試験の方が難易度は低いといわれています。両者にはどのような違いがあるのか、以下で見ていきましょう。

関連記事:中小企業診断士とは?仕事の内容や試験制度の情報について紹介

合格率

中小企業診断士試験は合格率4~8%、行政書士試験は合格率10%程度です。そのため、中小企業診断士試験の方が難易度は高いといえます。

勉強時間

勉強時間は中小企業診断士試験が1,000時間、行政書士試験は600~1,000時間必要とされます。これはほぼ同等ですが、下限値が低い分、行政書士試験の方が易しい傾向にあるかもしれません。

合格基準

中小企業診断士試験は一次試験、二次試験それぞれで基準を満たさなければいけません。一方、行政書士試験は1回の試験で基準をクリアすれば合格です。2つの試験をクリアすることから、中小企業診断士試験の方が難しいといえます。

試験科目

試験科目は中小企業診断士試験が11科目、行政書士試験は8科目です。どちらも多いですが、中小企業診断士試験の方がカバーする範囲は広く大変です。

行政書士試験の概要

行政書士試験の出題形式、出題数、配点などをまとめました。

試験科目 出題形式 出題数 配点
法令等 五肢択一式 40問 1問につき4点
多肢選択式 3問 1つ2点
1問全体で8点
記述式 3問 1問につき20点
一般知識 五肢択一式 14問 1問につき4点

合格基準点:法令科等の科目は122点以上、一般知識は24点以上、全体で180点以上

試験日程:毎年11月の第2日曜日に実施が予想されている

勉強の目安時間:600~1,000時間

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行政書士試験に合格するためのポイント

行政書士試験の難易度とは?偏差値で例えると?合格のためのポイントも解説!

これまで解説したように、行政書士試験は「法律系国家資格における登竜門」とも呼ばれ、難易度の高い試験です。勉強時間も600~1,000時間必要とされますので、合格のためには効率よく学習していくことが大切です。

まずは自分にあったテキストで勉強を進めましょう。重要項目が色分けされていたりイラスト解説があったりすると、イメージとして定着しやすくなります。また、満点合格ではなく合格基準を意識することも大切です。行政書士試験は絶対評価の試験なので、試験全体の合格基準は変動しません。無理に完璧に学ぶのではなく、淀みのない学習を継続して進めることで合格に近づきます。ポイントを押さえて効率よく学びたいならば、通信講座の活用も視野に入れてみてください。

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行政書士の最短合格なら通信講座がベスト

行政書士試験は難易度が高い試験であり、スムーズかつスピーディーに学習するためには、通信講座の利用が最適です。なぜ行政書士試験の学習で通信講座が選ばれるのか、それには明確な理由があります。

1.時間・場所に縛られずに学べる

通信講座の学習はスマホなどの端末から、いつでもどこでも行えます。通勤・通学の移動中、家事の合間、仕事の休憩時間、自宅での空き時間などでも学習可能です。ご自身の生活パターンにあわせて学習を継続的に行えるのが魅力です。

2.通信講座はコスパが高い

予備校などに通学する場合、授業料が高いだけでなく交通費の負担もあります。通信講座は受講費用を安く押さえられるうえ、交通費も必要ありません。そのため、コスパの高い学習方法です。

3.整った学習サポート体制

「わからないことがあって勉強が嫌になった」というのは独学でのありがちな話です。通信講座なら、サポート体制が整っていますのでわからないこともすぐ質問できます。学習アドバイスもしていますので、疑問や不安を感じることなく進めます。

フォーサイトの行政書士通信講座の特徴

フォーサイトの行政書士通信講座は高い成功率が人気の秘密です。どのような特徴を持つ講座なのか解説します。

1.最短4ヶ月の合格実績がある

行政書士は600~1,000時間の勉強が必要で、独学では早くても学習に1年くらいかかります。しかし、合格のポイントを押さえているフォーサイトを活用すれば、最短4ヶ月での合格も実現できます。

2.不合格なら受講料全額返金

行政書士試験を受けて万が一不合格になってもご安心ください。受講料は全額返金されます。

3.フルカラーテキストで理解が深まる

合格に必要なポイントを押さえることはもちろん、重要ポイントには色付けしています。カラーイラスト解説も取り入れることで、視覚的にもわかりやすくしているのが特徴です。理解を深め、合格率アップを実現しています。

4.講師歴20年以上の実力派ベテラン講師

フォーサイトの行政書士講座は、福澤繁樹講師・五十嵐康光講師・北川えり子講師の3名が担当します。講師歴20年以上の福澤先生を始め、経験豊かな専任講師が、カリキュラムに合わせてわかりやすい講義を行います。

5.通信講座なのにライブ配信講義もしています

一人で行う通信講座でも、ライブ配信の「eライブスタディ」を採用することで、学習ペースが落ちません。

通信講座を体感するなら資料請求しよう!

通信講座に挑戦したものの続かなかった、初めての通信講座でどうしたらいいかわからない、など不安をお持ちの方も多いことでしょう。フォーサイトでは、そうした不安を解消していただくため、無料の資料請求でさまざまな体験をご用意しています。

1.テキストや問題集のサンプルを体験できる

実際に使用するテキストや問題集に触れる体験を通して、ご自身にあった通信講座であるか確認できます。

2.eラーニングも無料体験できる

場所を問わずにスキマ時間で勉強できる、eラーニング体験も無料で行えます

3.行政書士試験の最短合格を目指すノウハウがわかる

行政書士試験合格のフォーサイトならではのノウハウ書を進呈します。

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行政書士試験の合格を目指すならポイントを押さえた学習を

行政書士試験は難易度が高い試験です。合格率は10%前後なので、偏差値でいえば60~64くらいと高水準に位置しています。勉強時間も多く取らなければいけないため、仕事などで時間がなかなか取れない方は「本当に合格できるのだろうか」と焦ってしまうことでしょう。

難易度の高い試験だからこそ、行政書士試験の勉強はポイントをおさえて行うことが大切です。通信講座を活用し、合格基準点を意識しながら効率よく学習していきましょう。

この記事の監修者は
北川えり子(きたがわ えりこ)

学びの楽しさをシェアしたい
【出身】東京都
【経歴】拓殖大学外国語学部卒。行政書士、海事代理士、宅建等の資格を保有。
【趣味】旅行、ドライブ
【座右の銘】雲外蒼天
フォーサイト公式Youtubeチャンネル「行政書士への道」

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