絶対起こしてはいけない【誤飲・誤嚥】は,必ず起こるを前提に対応する!

【誤飲・誤嚥】は,必ず起こるを前提に対応する!

誤飲や誤嚥は家庭の中で起こることが大変多い子供の行動の1つのです。保育の中での子どもの「誤飲・誤嚥」が全くないわけではなく、起こったら命の危険につながることが多いので特に注意して見守らなければいけないことの1つです。

特に怖いのは、誤飲も誤嚥もどちらも無症状だったり、発見しにくかったりすることが多いということです。

また、園で預かる子どもの年齢に多いのが特徴で、1歳前後~3・4歳までの幼児に特にこの誤飲・誤嚥が多いということをまず頭に入れておきましょう。

目次

【誤飲】は必ず起こるものとして最大の注意が必要

必ず起こるものとして最大の注意が必要

この、直径3.9㎝という大きさ。この大きさのものは、子どもが口に入れる可能性があると考えてください。意外と大きいです。

特に乳児の場合は、食べていいものと、いけないものの区別がつかないので口の中に入るものはなんでも入れてしまう危険性があります。幼児になっても大人の様にはっきりとした区別はつかない子どもが多いので危険は同様です。

食事やおやつの時の誤嚥(気道に詰まった状態)なども事例としては上げられます。保育士の心構えとしては、常に目を光らせているから大丈夫だと過信しないことが大切です。

手を拭きたくってハンカチを取り出すのにエプロンに数秒目を落とした瞬間、床に落としたボールペンを拾うために、一瞬目をやったその瞬間。こんなほんの少し目が離れた瞬間に起こる事例がほとんどだからです。

また、飲み込んだものや形によっても変わってきますが、「無症状」なことが多いところも危険を見逃すポイントです。

飲み込んだ瞬間、詰まって顔色が変わり呼吸困難になればすぐに異常がわかります。

しかし小さなものを飲み込み、そのまま無症状で胃に到達したり、気管にながれてしまいせき込む以外の症状がみられなかったりした場合私たちはどう考えるでしょう。

風邪にでもかかったのかしら?と誤解してしまうのではないでしょうか?実は、小さな豆の粒が気管に入り込んでいて肺炎の症状を併発することもあります。

タバコは危険

また、例えばタバコです。タバコなんて保育室には置いてないとお考えの方もいるかもしれません、しかし何も室内だけが注意の場ではありません。外遊びや園外保育に出かけた際、たまたま捨てられていたタバコを口にすることだって考えられるからです。

タバコは乾いているものよりも、雨などで濡れてニコチンが溶け出してしまっている方が体内で吸収される速さが早くより危険です。ニコチンが溶け出した水をさわり、その手指を口に入れたとしたらニコチン中毒を起こすでしょう。

つまり、「気が付かないで過ごしてしまう」ことの危険性と「気づいた時は大変な事態」になってしまう、ということを理解しておく必要があります。

「気を付けていても起こる、必ず起こるもの」と常に考え保育士は「命」を預かっていることを自覚し最大限の注意を払う必要があるのです。

【誤飲・誤嚥】よくあるもの

【誤飲・誤嚥】よくあるもの

子どもが触れるであろう、全てのものが危険なのですが、特に注意しておきたいものがあります。特に命に係わる危険物です。

小さな玩具

園では、年齢層が違う子ども達が遊ぶこともあり、玩具も4.5歳児にはちょうど良くても2・3歳児にはとても危険だというものも中にはあります。おもちゃのコインや、スーパーボールの様な小さなボール類は特に注意が必要です。

医薬品

例えば、風邪をひいている子が薬を持ってきていて給食の後に飲ませようとテーブルの上に置いておいたものを、他の子が誤って飲んでしまったなどということもあります。

飲んでしまった子どもがアレルギー疾患の強い子どもの場合はショック症状を起こさないとも限りません。

電池類

子供の手の届く位置などにうっかり置いてしまった場合など電池類も大変危険です。アルカリ電池の場合はアルカリ成分で胃の粘膜を瞬時に溶かすといわれていますし、リチウム電池は内容物が漏れ出すと電圧が強いため体に電流が走るといわれていますのでさらに危険です。

漂白剤・除草剤などの薬品類

この事例は家庭でよく起こる事例でもありますが、知らない間に口にしていたということが多いのが特徴です。異臭や刺激があるため子ども本人が吐き出したりするので比較的見つけやすいのですが胃粘膜などを痛める危険がありますので飲んだ量にかかわらず対処が必要になります。

豆類

豆類というのも注意が必要な物の一つです。ピーナッツ類やお菓子のチョコボールの様なものなどは食道を通らず誤って気管に入ってしまうことがあるからです。

ヘアピン・画鋲・クリップなど

先の鋭いものや変形したものなどは食道を傷つける可能性があり危険です。

【誤飲】見つけたらすぐにするべきこと

【誤飲】見つけたらすぐにするべきこと
  1. 玩具
    うつ伏せにするか、頭を床に向け逆さに抱え、背中などを叩き異物を吐かせる。出てこない場合は至急、救急病院へ。何もせず病院でも可。

  2. タバコ
    まずはどの程度口にしたかを確認。→ 何もせず救急車、もしくは救急病院に連絡。病院到着後は、「どのくらいの量を食べ」「その後どのくらい時間がたっているか」を必ず伝える。
    ※口に入れてから30分程度で中毒症状を起こし始めることが多い。

  3. 薬品関係
    タバコの処置と同様の処置、何もせず救急車、もしくは救急病院へ連絡。「どの程度口にしたか」「どの程度時間が経過しているか」をしっかり伝える。

  4. 電池類
    何もせず救急病院へすぐ行く。どんな電池だったかを必ず確認。同じものがあれば持っていく。「どのくらいの時間に」「どの電池を飲み込んだか」を説明する。
    ※電池の種類により体内で内容物が漏れ出す時間が変わる。特にリチウム電池の場合、体内に漏れ出す時間が早く、電圧も大きいため非常に危険。

  5. クリップ・画鋲など
    口中を見て取れそうな場合以外は何もしない。取れない場合は、必ず救急病院に連れていくか救急車を呼ぶ。

【誤飲】対処の際に行ってはいけないこと

【誤飲】対処の際に行ってはいけないこと
  1. 無理に吐かせようとしない。
  2. 何も症状が出ていない場合は、慌てず対処する。
  3. 吐く、痛がる等の症状がある場合は、早急に病院へ。
  4. 顔色が変わる、チアノーゼなどの症状が出て窒息状態の場合は至急、救急病院へ。
  5. むせる・咳など食事中・遊びなどの最中に起こった場合は、様子を見る。収まるようならさらにその後、見守る。咳や、むせる状態が継続する場合は病院へ。

【誤飲】対処後に気を付けること

【誤飲】対処後に気を付けること

処置をして落ち着いても数日間は見守りが必要。

その時は大丈夫でも、急に様子が変わることもあるため、少しの異変も見逃さず、通常よりもさらに注意深く経過を見守ることが重要になってきます。少しでもおかしいと気づいたら対処してもらった病院へ連れていき診察してもらうことが必要です。

まとめ

ここまで誤飲・誤嚥に関して詳しく解説して参りました。ここまでお読みいただいた皆様には、園で生活を送る子ども達の周りには意外と危険がたくさんあるのだということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

そして、保育士はその危険を常に頭の片隅に置きながら保育を行っているということも理解していただけたと思います。