インテリアコーディネーター試験の合格率を知りモチベーションを高める

インテリアコーディネーターになりたいと思っている人が合格をめざすインテリアコーディネーター試験は、年々レベルが上がってきています。顧客の要望が多様化してきていることもあって、インテリのプロとしてさらに高いレベルが求められている証しとも言えます。
できれば1回の受験で合格したいとなると、気になるのがインテリアコーディネーター試験の合格率です。この記事では、インテリアコーディネーター試験の合格率と合格者の属性について紹介していきます。
インテリアコーディネーター試験の合格率、一体どれくらいなの?
インテリアコーディネーター試験の合格率は、主催者である公益財団インテリア産業協会から毎年発表されています。最新データである2019年度の公式発表データから、インテリアコーディネーター試験の合格率を見てみましょう。
一次試験の合格率(2019年度)
インテリアコーディネーター試験の一次試験の受験申込者数は9,606人で、そのうち実際に受験したのは6,992人です。そして一次試験の合格者は2,428人でしたので、合格率は34.7%となりました。
前年の2018年度は受験者が8,542人、合格者が2,766人で合格率32.4%でしたので、若干合格率は上がっていますがほぼ前年と横ばいととらえていいでしょう。
二次試験の合格率(2019年度)
インテリアコーディネーター試験の二次試験の対象者は3,933人で、そのうち実際に受験したのは3,292人です。そして合格者は1,896人だったため、合格率は57.6%となりました。
前年の2018年度は受験者が3,620人、合格者が2,135人で合格率は59%という結果でした、一次試験と比べ、二次試験は合格率は前年度に比べて少しだけ下がっています。
二次試験は、出題範囲が広く専門的な内容も多い一次試験を突破した人が集まります。インテリアに関する基礎的な知識をすでに十分持っている状態でパースや論文などを作成するわけですから、課題で求められる問題点を正確にとらえる読解力がついていると合格できる可能性は高くなるでしょう。
インテリアコーディネーター試験の合格率の推移は?
2019年度のインテリアコーディネーター試験について見てきましたが、インテリアコーディネーター試験の難易度や合格率の動きについても知りたいという人は多いでしょう。そこで、直近5年間の公式発表データを使って合格率の推移をチェックしてみます。
2015年度から2019年度における合格率は、次の表のように推移しています。
一次試験合格率 | 二次試験合格率 | 総合合格率 | |
---|---|---|---|
2015年度 | 29.2% | 60.4% | 22.5% |
2016年度 | 30.7% | 60.4% | 23.9% |
2017年度 | 31% | 56.5% | 22.5% |
2018年度 | 32.4% | 59% | 23.8% |
2019年度 | 34.7% | 57.6% | 25.1% |
一次試験の合格率は直近5年間で4~5ポイント増加しているものの、大きな変化はありません。対して二次試験も、最大3ポイントの差となっております。
インテリアコーディネーター試験の合格者の属性とは?
インテリアコーディネーター試験の合格率の全体像をつかめたところで、次は合格者に注目してみます。合格者の属性を知ることで、「自分も合格できそうだ」とモチベーションが上がって学習スピードもアップするかもしれません。
インテリアコーディネーター試験合格者の年齢
2018年度と2019年度の合格者の年齢構成を見ると、2年連続で男性女性とも30代がトップになっています。その次に多いのが男性は40~49歳、女性は25~29歳以下という結果が出ています。50代以上の合格者も少なくありません。50代以上の合格者が比較的多いのは、年齢とともに積み重ねてきた生活経験を生かすことでインテリア計画や提案などに深みを持たせることができるインテリアコーディネーターならではの特性を示していると考えられます。
インテリアコーディネーター試験合格者の性別
2015年度から2019年度の直近5年間の合格者データによると、インテリアコーディネーター試験の合格者の性別比は男性:女性=約1:3です。どの年度も大きな変化はなく、この比率で安定しています。建築業界は男性が多いイメージがあるかもしれませんが、内装や家具といったインテリアに関しては男性よりも女性の方が高い関心を持つ傾向にあります。
その影響で、インテリアコーディネーターの資格取得においても女性の方が積極的であることが伺えます。
インテリアコーディネーター試験合格者の業種
インテリアコーディネーター試験の合格者を業種別に見てみると、施工関連の仕事をしている人が全体の1/4強を占めています。ついでデザイン・設計が多く、さらに大学生・短大生、専門学校生、主婦となっています。ただし、住宅設備や照明、窓装飾、家具、インテリア雑貨・小物類、店舗などインテリア関連の販売業務に就いている人をまとめると、デザイン・設計とほぼ同数となりますから、建築やインテリアの仕事に現在就いている人が合格者全体の半数以上を占めていることが分かります。
大学生や短大生、専門学校生、主婦など現在インテリア関連の仕事をしていない人も15%前後います。たとえ未経験でも通学や通信教育、独学などで合格できる可能性はあると言えるでしょう。
インテリアコーディネーター試験の合格率は、直近5年間においては、多少の上下はあるもののほぼ横ばいです。とはいえ、二次試験の合格率はやや下がっていますから、顧客の要望の多様化によりプロとしてさらに高いレベルの表現力や提案力を持つインテリアコーディネーターが求められているとも言えるでしょう。一次試験二次試験ともにしっかり対策を練った上で、確実に合格できるラインをめざして学習を進めていくことをおすすめします。